Sharp SM−SX100. 7台目修理記録
2021/11/28到着    2022/1/13完成 
注意
    シャーシにSP出力の線(アース側も)を接続してはいけません。
    左右SP出力のアース側も接続(共通にする)してもいけません。
A. 修理前の状況
  • 故障の状況
    2020年12月にヤフーオークションで入手したSHARP SM−SX100です。
    点検修理済みという触れ込みでしたが、半年くらいでセレクタースイッチが勝手に変わったり、突然電源が落ちるという現象が出始めました。
    電源スイッチはすぐに押しても電源が入らずあきらめかけていましたが、しばらく時間を置いて電源スイッチを入れると作動するなど、気まぐれに合わせて使っていましたが、最近は完全に復活しなくなりました。
    作動しているときの音質には問題が無く、雑音もありませんでした。
    リレーの作動音が遅いようにも思えましたが、新品を知らないので何とも言えません。
    普段の使用状況はボリュームをMAXにして、ACCUPHASE C−2800にバランス接続しています。
    SPはWestlake audioのBBSM−4にバイワイヤリングでつなぐか、Fostexの20cmとホーンツィーターの2wayにつないでいます。


B. 原因
  • 1ビットアンプ終段FET(電界効果トランジスター)焼損。
    1ビットアンプドライブIC焼損。


C. 修理状況
  • 通常修理なので、非公開です。


E. 調整・測定

F. 修理費    120,000円   通常修理ですが特別にHP製作。

Y. ユーザー宅の設置状況

S. Sharp SM−SX100 の仕様(カタログ・マニアルより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 後から見る。 SP接続端子、3Pインレット。
A15. 点検中 後から見る。 入力端子郡。
A16. 点検中 後左から見る
A17. 点検中 上から見る
A21. 点検中 下前から見る
A22. 点検中 下前左から見る
A23. 点検中 下後から見る
A24. 点検中 下後右から見る
A25. 点検中 下から見る。
A31. 点検中 左右横パネルと上下蓋を取り、上から見る。
A32. 点検中 左右横パネルと上下蓋を取り、上から見る。キズ付いたメインVR取り付けナット。スパナが無くペンチで締めたのでしょう??
A33. 点検中 左右横パネルと上下蓋を取り、上から見る。キズ付いたメインVR取り付けナット。スパナは何処にもある14mm。
A34. 点検中 左右横パネルと上下蓋を取り、上から見る。SP接続基板の配線、半田が綺麗なので、修理回数は少ない。
A41. 点検中 左右横パネルと上下蓋を取り、右横から見る。 右パネル押さえ止ビスを2本無。
A42. 点検中 左右横パネルと上下蓋を取り、右横から見る。 引き出し配線がブシュに入れず、鋏まれている。
A51. 点検中  左右横パネルと上下蓋を取り、上から見る。故障の1ビットアンプ。
A61. 点検中 購入終段FET(電界効果トランジスター)。 Id=2.5mA時のVgs測定結果。工場出荷の1レーンを購入したので誤差が少ない。
A62. 点検中 Id=2.5mA時のVgs測定中
A63. 点検中 さらにもう1レーン購入した終段FET(電界効果トランジスター)。上の小さい列はドライブIC。
           中の黒いのは後発のFET(電界効果トランジスター)。
A71. 点検中 ハーフピッチICの交換には拡大鏡が必要。
A72. 点検中 さらに点検はズーム型実体顕微鏡で行う。
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C01. 修理中 前後パネル、基板を取り去ったシャーシ。
C02. 修理中 前後パネル、基板を取り去ったシャーシ裏。
C11. 修理中 1ビットAMP。
C12. 修理中 1ビットAMP基板。
C13. 修理中 1ビットAMP基板。終段FETドライブIC交換。
C14. 修理中 1ビットAMP基板。終段FET(電界効果トランジスター)交換。
C15. 修理中 1ビットAMP基板裏。
C21. 修理中 電源部(AC−DCコンバーター、DC−DCコンバーター)
C22. 修理中 AC−DCコンバーター基板。
C23. 修理中 AC−DCコンバーター基板裏。
C24. 修理中 DC−DCコンバーター基板。
C25. 修理中 DC−DCコンバーター基板裏。
C31. 修理中 フイルター基板。
C32. 修理中 フイルター基板裏。
C41. 修理中 電源フイルター基板。 電源ヒューズは10A、 100V×10A=1KVA。
C42. 修理中 電源フイルター基板裏。
C51. 修理中 メイン基板。
C52. 修理中 メイン基板、電源部。
C53. 修理中 メイン基板、電源部。DC−DCコンバーターが外付けに変更。
C54. 修理中 メイン基板、デジタル・アナログ制御部。
C55. 修理中 メイン基板裏。
C56. 修理中 メイン基板裏、電源部。
C57. 修理中 メイン基板裏、電源部。DC−DCコンバーターが外付けに変更。
C58. 修理中 メイン基板裏、デジタル・アナログ制御部。
C61. 修理中 デジタル入力制御基板。
C62. 修理中 デジタル入力制御基板裏。
C71. 修理中 4連メインVR。
C72. 修理中 4連メインVR裏。
C81. 修理中 SP出力接続リレー基板。
C82. 修理中 SP出力接続リレー基板裏。
C91. 修理中 裏パネル裏。
C92. 修理中 3Pインレット裏配線、SP出力接続端子裏配線。
C93. 修理中 3Pインレット裏配線。忙しいので、半田に角が出て入る。
C94. 修理中 入力端子裏基板。
CA1. 修理中 前面パネル裏。
CA2. 修理中 前面パネル裏。基板を外した所。
CA3. 修理中 電源SW。200V対応の両切り、100Vはパラで使用する。
CA4. 修理中 操作SW基板。
CA5. 修理中 操作SW基板裏。
CA6. 修理中 LED表示基板。
CA7. 修理中 LED表示基板裏。
CA8. 修理中 音量表示VR基板。
CA9. 修理中 音量表示VR基板裏。
CAA. 修理中 音量表示LED基板。
CAB. 修理中 音量表示LED基板裏。
CB1. 修理前 上から見る。
CB2. 修理後 上から見る。
E. 測定・調整。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E0. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
入出力点検確認。
ライン1のアナログ入力、ライン2のバランス入力 、ライン出力点検確認済み。
デジタルNo1のST入力、デジタルNo2のBNCケーブル入力、デジタルNo3のRCAケーブル入力点検確認済み。
デジタルNo4の光ケーブル入力、デジタルNo5のSACD/1ビット入力(RCA入力)点検確認済み。
80kHz前後にクロック漏れが200mVPP(10mVrms)位あり、80kHzのローパスフイルターを挿入して測定。
仕様では、0.05%(1kHz、1W出力時)
E1. 50Hz入力、R側SP出力電圧26V=84.5W出力、 0.01062%歪み。
              L側SP出力電圧26V=84.5W出力、 0.01023%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E2. 100Hz入力、R側SP出力電圧26V=84.5W出力、 0.0181%歪み。
               L側SP出力電圧26V=84.5W出力、 0.0177%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E3. 500Hz入力、R側SP出力電圧26V=84.5W出力、 0.0305歪み。
               L側SP出力電圧26V=84.5W出力、 0.0296%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E4. 1kHz入力、R側SP出力電圧26V=84.5W出力、 0.0703歪み。
              L側SP出力電圧26V=84.5W出力、 0.0742%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E5. 5kHz入力、R側SP出力電圧26V=84.5W出力、 0.0813歪み。
              L側SP出力電圧26V=84.5W出力、 0.0812%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E6. 10kHz入力、R側SP出力電圧26V=84.5W出力、 0.0619歪み。
               L側SP出力電圧26V=84.5W出力、 0.0817%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E7. 完成 引き続き24時間エージング。 左は SansuiAU−9500. 17台目
Y. ユーザー宅の設置状況。画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
Y1. 設置状況.
S. Sharp SM−SX100 の仕様(マニアル・カタログより)
型式 1ビットアンプ SM−SX100
定格出力(1kHz) 100W+100W(8Ω)
周波数特性 5Hz〜100kHz +1 -3dB
全高調波歪率 0.05%(1kHz、1W出力時)
ダイナミックレンジ 105dB
サンプリング周波数 約2.8MHz(64fs、fs=44.1kHz)
A/Dノイズシェーピング 7次刄ー変調ノイズシェーピング
入力端子 ST光デジタル入力=1系統
BNC同軸デジタル入力=1系統
RCA同軸デジタル入力=1系統
角型光デジタル入力=1系統
RCAアナログ入力=2系統
XLRアナログ・バランス入力=1系統
出力端子 角型光デジタル出力=1系統
RCAアナログ出力=1系統
電源 AC100V、50Hz/60Hz
定格消費電力 130W
最大外形寸法 幅472×高さ89×奥行462mm(つまみ・突起部含む)
重量 約18.5kg
価格 ※受注生産品 \1,000,000税抜価格 (1999年8月発売)
SM-SX100 -G(ピーコックグリーン)
SM-SX100 -A(カクテルブルー)
SM-SX100 -T(チタンシルバー)
1999 GOOD DESIGN AWARD受賞「商品デザイン部門」
Sharp SM−SX100 サービスマニアルよりのSP出力ノイズ特性。
                    smsx100_723
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