Marantz 500. 再修理記録
前回修理 平成15年3月18日到着 8月6日完成。
平成23年5月4日到着  平成24年3月7日完成。
A. 修理前の状況
  • マランツ 500が故障しました(L側フューズが飛ぶ)

B. 症状、原因
  • L側終段TR(トランジスター)短絡

T. ユーザよりの部品とり用#500点検
  • 喫煙者の使用でタバコのヤニだらけ!

C. 修理状況
  • 片側終段TR(トランジスター)交換。
    プリ ドライブTR(トランジスター)交換。


D. 使用部品
  • 終段TR(トランジスター)       8個。
    プリ ドライブTR(トランジスター)  4個。


E. 調整・測定

F. 修理費    50,000円   オーバーホール修理。
                    3台目からの、お馴染みさん価格。

S. Marantz Model500 の仕様(マニアル・カタログより)

  
A. 修理前の状況
A1. L側(A)終段TR(トランジスター)焼損短絡、前回の短絡故障で、ストレスを受けていたのでしょう?
                部品取り用#500より、終段TR(トランジスター)を選別して交換する。
                ユーザーの希望で、真ん中のモールド型プリ ドライブTR(トランジスター)も交換する。
T. ユーザよりの部品とり用#500点検
T11. 点検中 上から見る、 タバコのヤニで黄色変化。
T12. 点検中 ドライブ基板を取り外し、上から見る。白色アルミ板が黄色変化。
T13. 点検中 下から見る。
T21. 点検中  R側(B)終段TR(トランジスター)、(B)=Back=後側。
T212. 点検中  R側(B)終段TR(トランジスター)、 SJ2500。
             色マーカの意味。 赤→hfe=30〜49、 橙→hfe=50〜69、 黄→hfe=70〜99、 緑→hfe=100Up。
T213. 点検中  R側(B)終段TR(トランジスター)、 SJ2500 取り付け状態を見る。
T214. 点検中  R側(B)終段TR(トランジスター)、 SJ2501。
             色マーカの意味。 赤→hfe=30〜49、 橙→hfe=50〜69、 黄→hfe=70〜99、 緑→hfe=100Up。
T215. 点検中  R側(B)終段TR(トランジスター)、 SJ2501 取り付け状態を見る。
T22. 点検中  R側(B)終段TR(トランジスター)基板裏
T31. 点検中  L側(F)終段TR(トランジスター)、(F)=Front=前側。
T312. 点検中  L側(F)終段TR(トランジスター)、 SJ2500。
             色マーカの意味。 赤→hfe=30〜49、 橙→hfe=50〜69、 黄→hfe=70〜99、 緑→hfe=100Up。
T313. 点検中  L側(F)終段TR(トランジスター)、 SJ2500 取り付け状態を見る。
T314. 点検中  L側(F)終段TR(トランジスター)、 SJ2501。
             色マーカの意味。 赤→hfe=30〜49、 橙→hfe=50〜69、 黄→hfe=70〜99、 緑→hfe=100Up。
T315. 点検中  L側(F)終段TR(トランジスター)、 SJ2501 取り付け状態を見る。
T32. 点検中  L側(A)終段TR(トランジスター)基板裏
T41. 点検中 R側(B)ドライバー基板、 タバコのヤニで埃が凝固付着。
T42. 点検中 R側(B)ドライバー基板、 タバコのヤニで埃が凝固付着を右側のみ落とす。
T43. 点検中 L側(A)ドライバー基板裏
T51. 点検中 L側(F)ドライバー基板、 タバコのヤニで埃が凝固付着。
T52. 点検中 L側(F)ドライバー基板、 タバコのヤニで埃が凝固付着を左側のみ落とす。
T53. 点検中 L側(F)ドライバー基板裏。
T61. 点検中 終段TR(トランジスター)放熱器冷却ファン。
T62. 点検中 終段TR(トランジスター)放熱器冷却ファン裏側。
C. 修理状況
C11. 修理中  部品とり器から終段TR(トランジスター)を取り出し、IC=1A時のIBを選別して使用する。
             「SJ2500=60」を4個、 「SJ2501=52」を4個使用する。 経年変化で色マーカは当てにならない!
             色マーカの意味。 赤→hfe=30〜49、 橙→hfe=50〜69、 黄→hfe=70〜99、 緑→hfe=100Up。
C12. L側(A)終段TR(トランジスター)焼損短絡、前回の短絡故障で、ストレスを受けていたのでしょう?
                部品取り用#500より、終段TR(トランジスター)を選別して交換する。
                ユーザーの希望で、真ん中のモールド型プリ ドライブTR(トランジスター)も交換する。
C12. 修理後 L側(A)終段TR(トランジスター)。
13. 修理後 L側(A)終段TR(トランジスター)、 左側。
14. 修理後 L側(A)終段TR(トランジスター)、 右側。
E. 測定・調整
E1. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E21. 50Hz入力、R側SP出力電圧41V=210W出力、 0.0035%歪み。
              L側SP出力電圧42V=220W出力、 0.0041%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. 100Hz入力、R側SP出力電圧39V=190W出力、 0.0042%歪み。
               L側SP出力電圧40V=200W出力、 0.0049%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. 500Hz入力、R側SP出力電圧41V=210W出力、 0.0087%歪み。
               L側SP出力電圧41V=210W出力、 0.01%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. 1kHz入力、R側SP出力電圧41V=210W出力、 0.014%歪み。
              L側SP出力電圧41V=210W出力、 0.015%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. 5kHz入力、R側SP出力電圧40V=200W出力、 0.045%歪み。
              L側SP出力電圧40V=200W出力、 0.044%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E26. 10kHz入力、R側SP出力電圧40V=200W出力、 0.065%歪み。
               L側SP出力電圧41V=210W出力、 0.061%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. 50kHz入力、R側SP出力電圧40V=200W出力、 0.18%歪み。
               L側SP出力電圧40V=200W出力、 0.1%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E28. 100kHz入力、R側SP出力電圧23V=66W出力、 0.35%歪み。
                L側SP出力電圧23V=66W出力、 0.18%歪み。
               「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
               この当たり、フイルターが効いてきます。
S. Marantz Model500 の仕様(マニアル・カタログより) 
型式 ステレオパワーアンプ Model 500
出力 8Ω(定格出力時、両ch、20Hz〜20kHz)=500W(250W+250W)、Typically 600W
全高調波歪率 0.05%以下(20Hz〜20000Hz、両チャネル駆動時、定格出力時)
混変調歪率 0.05%以下(定格出力時、両ch、SMPTE)
周波数特性 20Hz〜20kHz ±0.1dB
パワーバンドウィズ(IHF) 5Hz〜45000Hz(歪み率=0.1%)
入力感度 2.25V for 250W into 8Ω load with Gain Controls fully clockwise.
入力インピーダンス 33kΩ with Gain Controls fully clockwise.
ダンピング・ファクター 400以上
Total Noise better than 106dB below 250W Power(8Ω Load)
Voltage Conversion Special tapped primary allows easy conversion to 110VAC or 220 VAC operation
コントロール Independent front panel Gain Controls and Power Level Selector Switch
外形寸法 幅425mm×高さ171mm×奥行435mm
重量 37.6kg
                ma500_12_12
ここに掲載された写真は、修理依頼者の機器を撮影した者です、その肖像権・版権・著作権等は、放棄しておりません。  写真・記事を無断で商用利用・転載等することを、禁じます。
 Copyright(C) 2023 Amp Repair Studio All right reserved.