HMA−9500mkU. 67台目修理記録
2019/3/8到着    2019/4/12完成
注意 このAMPはアースラインが浮いています。
    AMPのシャーシにSPの線(アース側)やプリAMPのアースもも接続してはいけません。
    RL−SPのアース線も接続(共通)してもいけません、+−の撚りのあるのも使用出来ません。
    又、DC(directconnection)入力が可能ですが、絶対に使用しないこと=ここ参照
A. 修理前の状況
  • 現在、35年程前に購入したHMA-9500mkUを所有しております。
    何年も前に動作がおかしくなり、同機の使用をあきらめておりましたが、 貴殿ホームページに辿り着き、修理を決断しました。
    当方のHMA-9500mkUの過去の状態 。
    • 右と左で音量が違う。
    • 裏板にブチルゴムを貼っている(多分通気が悪くなった)。
    • コンデンサー等部品同士を接着剤でくっつけている。
    • 電源ボタンが固着したので自分で分解し使っていない回路にはんだ付けし直した。
    • スピーカー端子のベースが1か所欠けている。
    • 5年以上通電していません。


B. 原因
  • 各部経年劣化。
    プロテクト回路不動作
    左側AMP故障。
    左右ノンカットオフ回路(モジュール不良)不動作。


C. 修理状況
  • SP接続リレー交換。
    初段FET(電界効果トランジスター)交換、FET=Field effect transistor。
    足黒TR(トランジスター)交換
    RLバイアス/バランスVR交換。
    電解コンデンサー交換(オーディオコンデンサー使用)
    全ヒューズ入抵抗交換。
    1部SP端子交換
    配線手直し、補強。
    モジュール点検・修理、修理の様子はこちら

D. 使用部品
  • SP接続リレー                 2個。
    初段FET(電界効果トランジスター)    2個。
    足黒TR(トランジスター)           個。
    バイアス/バランス半固定VR       6個。
    ヒューズ入り抵抗              30個。
    電解コンデンサー             31個 。
    フイルムコンデンサー           4個。
    SP端子                 中古1個。

E. 調整・測定

F. 修理費       100,000円    オーバーホール修理。

Y. ユーザー宅の設置状況

S. HITACHI Lo−D HMA−9500mkU の仕様(マニアルより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る。
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 後左から見る
A15. 点検中 上から見る。
A16. 点検中 右側放熱器フイン。 鳴き防止ゴムが挿入されている。
A17. 点検中 左側放熱器フイン。 鳴き防止ゴムが挿入されている。
A21. 点検中 下前から見る
A22. 点検中 下前左から見る
A23. 点検中 下後から見る
A24. 点検中 下後右から見る
A31. 点検中 下から見る。
A32. 点検中 左右終段FET(電界効果トランジスター)カバー裏。 鉛テープが貼られている。
A33. 点検中 下蓋裏。 鉛テープが貼られている。
A41. 点検中 下蓋を取り、下から見る
A42. 点検中 電源トランスの詰め物を見る。 変色、ヒビ割れも無。
A43. 点検中 R側ドライブ基板の電解コンデンサー類、頭のビニールの剥けは少ない!
A44. 点検中 L側ドライブ基板の電解コンデンサー類、頭のビニールの剥けは少ない!
A45. 点検中 λフイルムコンデンサーカバー。 鉛テープが貼られている。
A46. 点検中 電源コード接続端子板。
A51. 点検中 電解コンデンサー外観比較、100μ/100V
A52. 点検中 電解コンデンサー外観比較、220μ/100V
C. 修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C11. 修理前 R側ドライブ基板
C12. 修理後 R側ドライブ基板 初段FET(電界効果トランジスター)、バランス・バイアス調整用半固定VR3個、SP接続リレー交換
            ヒューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー11個交換。
C13. 修理前 R側ドライブ基板裏
C14. 修理中 R側ドライブ基板裏 定電圧TR(トランジスター)の足の銅箔を広げる。
C15. 修理(半田補正)後 R側ドライブ基板裏 半田を全部やり直す。 普通はこれで完成。
C16. 完成R側ドライブ基板裏  洗浄後防湿材を塗る。
C17. 修理(清掃)中 R側放熱器裏の埃。 意外にも少ない。
C21. 修理前 L側ドライブ基板
C22. 修理後 L側ドライブ基板 初段FET(電界効果トランジスター)、バランス/バイアス調整用半固定VR3個、SP接続リレー交換
            ヒューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー11個交換。
C23. 修理前 L側ドライブ基板裏
C24. 修理中 L側ドライブ基板裏 定電圧TR(トランジスター)の足の銅箔を広げる。
C242. 修理中 L側ドライブ基板裏 後付の部品が抜けた!
C243. 修理中 L側ドライブ基板裏 後付の線、もう少し半田が欲しい。
C25. 修理(半田補正)後 L側ドライブ基板裏 半田を全部やり直す。
C25. 完成L側ドライブ基板裏 洗浄後、さらに防湿材を塗る。
C26. 修理(清掃)中 L側放熱器裏の埃。 意外にも少ない。
C31. 修理前 R側終段FET(電界効果トランジスター)
C32. 修理中 R側終段FET(電界効果トランジスター)、取り付けよう絶縁マイカー
         熱伝導の良い「シリコン製絶縁シート」は比誘電率が、シリコンオイル=2.60〜2.75、雲母=5〜8と、
         2倍の開きがあり、高域特性に影響が出るので、現在は未採用。
C33. 修理後 R側終段FET(電界効果トランジスター)
C34. 修理前 L側終段FET(電界効果トランジスター)
C35. 修理中 L側終段FET(電界効果トランジスター)、取り付けよう絶縁マイカー
         熱伝導の良い「シリコン製絶縁シート」は比誘電率が、シリコーンオイル=2.60〜2.75、雲母=5〜8と、
         2倍の開きがあり、高域特性に影響が出るので、現在は未採用。
C36. 修理後 L側終段FET(電界効果トランジスター)
C41. 修理前 RLモジュール。
C42. 修理前 RLモジュール裏。
C43. 修理中 専用機でRLモジュール1検査・修理中。
C44. 修理後 専用機でRLモジュール2検査・修理中。
C45. 修理中 破れたλフイルムコンデンサー絶縁被覆。
C45. 修理中 破れたλフイルムコンデンサー絶縁被覆。 熱収縮チューブで保護する。
C51. 修理前 電源基板。
C52. 修理中 電源基板。 電解コンデンサー固定するトルエン溶媒の接着剤。
C53. 修理後 電源基板。 接着剤で付けられていた電解コンデンサー。こちらを犠牲にしてλコンデンサーを取る。
C53. 修理後 電源基板。 接着剤で付けられていたλコンデンサー。
C54. 修理後 電源基板 ヒューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー9個、整流ダイオード10個交換。
                                   輪ゴムは両面接着テープが硬化するまで固定する。
C55. 修理前 電源基板裏
C56. 修理(半田補正)後 電源基板裏 半田を全部やり直す。 パスコン足絶縁チューブは2重にする。
C57. 完成電源基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C58. 修理中 絶縁シート。
C65. 修理前 入力RCA端子基板
C66. 修理前 入力RCA端子基板裏
C67. 修理(半田補正)後 RCA端子基板裏  半田を全部やり直す
                   フイルムコンデンサー2個増設
C68. 完成RCA端子裏 洗浄後防湿材を塗る。
C69. 修理中 RCA端子基板の切り換えSW分解。
C6A. 修理中 RCA端子基板の切り換えSW分解。
C6B. 修理中 RCA端子基板の切り換えSW分解。端子を洗浄する。
C6C. 修理後 RCA端子基板の切り換えSW分解。使用するのは端(外側)の1回路のみ、内側の綺麗な接触子と交換して組む。
C71. 修理前 R−SP端子
C72. 修理(交換)後 R−SP端子。1個交換。
CA1. 修理前 R側ドライブ基板へのラッピング線
CA2. 修理後 R側ドライブ基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CA3. 修理前 L側ドライブ基板へのラッピング線
CA4. 修理後 L側ドライブ基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CA5. 修理前 R側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線
CA6. 修理後 R側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CA7. 修理前 L側ドライブ基板−電源基板
CA8. 修理後 L側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CC1. 交換した部品
CD1. 修理前 下から見る
CD2. 修理後 下から見る
E. 測定・調整。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E0. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E1. 50Hz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00362%歪み。
              L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0040%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E2. 100Hz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00386%歪み。
               L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00412%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E3. 500Hz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00544歪み。
               L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00584%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E4. 1kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00543%歪み。
              L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00588%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E5. 5kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0155%歪み。
             L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0173%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E6. 10kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0168%歪み。
               L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.0188%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E7. 50kHz入力、R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00893%歪み。
               L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.00914%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E8. 100kHz入力、R側SP出力電圧31V=120W出力、 0.0173%歪み。
                L側SP出力電圧31V=120W出力、 0.0171%歪み。
               「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
               このAMPの特色で、全く落ちない!
E9. フルパワーなので、24V高速フアンが全回転でクーリング。
EA. 完成  24時間エージング。 左は Accuphase C−200X PriAmp 3台目
Y. ユーザー宅の設置状況
Y1. 設置状況、 正面から見る。
                     9500mk2-n2i
ここに掲載された写真は、修理依頼者の機器を撮影した者です、その肖像権・版権・著作権等は、放棄しておりません。写真・記事を無断で商用利用・転載等することを、禁じます。
 Copyright(C) 2020 Amp Repair Studio All right reserved.