Sony ST−5000F. 3台目修理記録
平成24年2月5日持込   2月27日完成
A. 修理前の状況
  • ST-5000Fを持っていますが、数年前突然音が出なく なり、そのまま放置してあります。
    30数年前に、当時としては大金をはたいて購入しましたので、このまま粗大ゴミになるのはもったいないと思い、 もし修理できるのであれば、お願いしたいと思います。


B. 原因
  • 各部劣化、IF、MPX部TR(トランジスター)劣化。

C. 修理状況

  • RF増幅、、トラッキング、IF回路、MPX回路、修理・調整。
    1部足黒TR(トランジスター)交換。
    配線手直し、補強。
    半固定VR交換。
    フイルムコンデンサー交換。

D. 使用部品
  • 電解コンデンサ−(オ−デオコンデンサー使用)      29個。
    TR(トランジスター)                       33個。
    フイルムコンデンサー                       4個。
    半固定VR                              4個。


E. 調整・測定
F. 修理費  70,000円    「オーバーホール修理」

S. Sony ST−5000F の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況。画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 後左から見る
A15. 点検中 上から見る
A16. 点検中 上蓋を取り、清掃後上から見る
A17. 点検中 上蓋・シールドを取り、上から見る
A21. 点検中 下前から見る
A22. 点検中 下前左から見る
A23. 点検中 下後から見る
A24. 点検中 下後右から見る
A31. 点検中 下から見る
A32. 点検中 下蓋を取り、下から見る
A41. 点検中 IF−AMP基板、 TR(トランジスター)の足が酸化で真黒!
A42. 点検中 Muting基板、 TR(トランジスター)の足が酸化で真黒!
A43. 点検中 この時代の基板の部品は、人間が挿入して半田付けをしたので、リード線が確実に曲げてあり、取るのも大変。
A44. 点検中 電源電解コンデンサー、 上=付いている物、 下=交換する新しい物。
                           2200μF/50WV → 4700μF/50WV
                           2200μF/35WV → 3300μF/50WV
C. 修理状況。画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C11. 修理前 電源基板
C112. 修理前 電源基板、 液漏れして外ケースも腐食した電解コンデンサー。
C12. 修理後 電源基板  電解コンデンサー1個、 抵抗1個交換
C13. 修理前 電源基板裏
C14. 修理(半田補正)後 電源基板裏、 全半田やり直し。 銅箔への配線は、表へ移動する。
C15. 完成電源基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C21. 修理前 IF−AMP基板
C22. 修理後 IF−AMP基板  電解コンデンサー6個、半固定VR1個、TR(トランジスター)6個交換
C23. 修理前 IF−AMP基板裏  
C24. 修理(半田補正)後 IF−AMP基板裏、 全半田やり直し。 銅箔への配線は、表へ移動する。
C25. IF−AMP基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C31. 修理前 Muting基板
C32. 修理後 Muting基板。
 電解コンデンサー1個、フイルムコンデンサー1個、半固定VR1個、TR(トランジスター)8個、FET(電解トランジスター)1個交換 
C33. 修理前 Muting基板裏
C34. 修理(半田補正)後 Muting基板裏、 全半田やり直し。 銅箔への配線は、表へ移動する。
C35. 完成Muting基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C41. 修理前 DET基板
C42. 修理後 DET基板 電解コンデンサー7個、TR(トランジスター)4個、半固定VR1個交換
C43. 修理前 DET基板裏
C44. 修理(半田補正)後 DET基板裏、 全半田やり直し。 銅箔への配線は、表へ移動する。
C45. 完成DET基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C51. 修理前 MPX基板
C52. 修理後 MPX基板 電解コンデンサー11個、フイルムコンデンサー11個、TR(トランジスター)15個、半固定VR1個交換
C53. 修理前 MPX基板裏  
C54. 修理(半田補正)後 MPX基板裏、 全半田やり直し。 銅箔への配線は、表へ移動する。 
C55. 完成MPX基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C61. 掃除前 バリコン減速歯車
C62. 掃除後 バリコン減速歯車
C63. 新しいグリス塗布 バリコン減速歯車
C71. 修理前 フロントエンド内部
C72. 修理後 フロントエンド内部 電解コンデンサー2個交換、 1部全半田やり直し。
C73. 完成フロントエンド内部。
C81. 修理前 電源電解コンデンサー
C82. 修理後 電源電解コンデンサー
C91. 修理中 メータ、ランプ清掃
C92. 修理後 パネルランプ交換
C93. 修理中 パネル清掃
CA1. 交換部品
CA2. 交換部品、 足が腐食したTR(トランジスター)
CC1. 修理前 上から
CC2. 修理後 上から
CC3. 修理前 下から
CC4. 修理後 下から
E. 調整・測定、 FM受信感度、RL分離測定調整。画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
     <見方>
     中上の「LEADER 3216P FM ステレオ信号発信器」より信号を出す。 これを受信し出力を測定する。
         表示LED、 左端=変調度、 中左=メモリNo、 中右=出力周波数、 右端=出力レベル。
     中下=R出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」より測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
     下=L出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」より測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
E11. トラッキング調整、 78MHZのポイントで合わす。
E12. トラッキング調整、 88MHZのポイントで合わす。
E13. トラッキング調整、 83MHZのポイントで合わす。
E21. FM モノラル受信測定。
     <見方>
     中上の「LEADER 3216P FM信号発信器」より信号を出す。 これを受信し出力を測定する。
         変調度=50%、 出力周波数=87MHZ、 出力レベル=40dB。
     中下=R出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」より測定。
         変調周波数=1kHz、 出力電圧=1.85V、 歪み率=0.12%。
     下=L出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」より測定。
         変調周波数=1kHz、 出力電圧=1.85V、 歪み率=0.13%。
E31. FM ステレオ受信測定。
     <見方>
     中上の「LEADER 3216P FM ステレオ信号発信器」より信号を出す。 これを受信し出力を測定する。
         変調度=50%、 出力周波数=87MHZ、 出力レベル=50dB。
     中下=R出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」より測定。
         変調周波数=1kHz、 出力電圧=1.46V、 歪み率=0.16%。
     下=L出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」より測定。
         変調周波数=1kHz、 出力電圧=1.43V、 歪み率=0.15%。
E32. FM ステレオ受信測定(分離度)。Log1440/19.7=37.2dB。
     <見方>
     中上の「LEADER 3216P FM ステレオ信号発信器」より「R側信号」を出す。 これを受信し出力を測定する。
         変調度=50%、 出力周波数=87MHZ、 出力レベル=50dB。
     中下=R出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」より測定。
         変調周波数=1kHz、 出力電圧=1.44V、 歪み率=0.45%。
     下=L出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」より測定。
         変調周波数=1kHz、 出力電圧=19.7mV、 歪み率=25%。
E33. FM ステレオ受信測定(分離度)。Log1420/19.9=37.1dB。
     <見方>
     中上の「LEADER 3216P FM ステレオ信号発信器」より「L側信号」を出す。 これを受信し出力を測定する。
         変調度=50%、 出力周波数=87MHZ、 出力レベル=50dB。
     中下=R出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」より測定。
         変調周波数=1kHz、 出力電圧=19.9mV、 歪み率=24%。
     下=L出力測定。
         「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」より測定。
         変調周波数=1kHz、 出力電圧=1.42V、 歪み率=0.45%。
E4.  24時間エージング。 左は、GAS AMPZILLA 2A. 6台目
S. Sony ST−5000F の仕様(マニアル・カタログより) 
型式 FMステレオチューナー ST−5000F。 輸出向= ST−5000FW
回路方式 スーパーヘテロダイン方式
受信周波数 76MHz〜90MHz(3.95〜3.33m)
中間周波数 10.7MHz
実用感度 1.5μV(IHF)
S/N比 70dB
キャプチャーレシオ 1.0dB
実効選択度 100dB(IHF)
イメージ妨害比 90dB
IF妨害比 100dB
スプリアス妨害比 100dB
AM抑圧比 65dB
ミューティングレベル 3μV〜15μV(連続可変)
周波数特性 20Hz〜15kHz、±0.5dB
アンテナ端子 300Ω平衡、 75Ω不平衡
高調波歪率 mono:0.2%(400Hz、100%変調時)、 stereo:0.35%(400Hz、100%変調時)
FMステレオセパレーション 40dB以上(中音域、100%変調)、 30dB以上(50Hz、100%変調)
30dB以上(10kHz、100%変調)、  20dB以上(15kHz、100%変調)
自動ステレオ動作レベル 3μV
SCA抑圧比 65dB
19kHz、38kHz抑圧比 70dB
周波数ドリフト(83MHz) -5℃〜+45℃、±20kHz
出力電圧/インピーダンス 固定出力(Fixed) =700mV/10kΩ(400Hz、100%変調時)
可変出力(Variable)=0〜2V/1kΩ(最大出力にて、100%変調時)
使用半導体 トランジスタ=39個、 FET=3個、 ダイオード=36個
その他の機能 チューナーインプットメーター、 チューニングメーター、 ステレオ表示ランプ
接続端子 アンテナ端子(300Ω,75Ω)、 アース端子,固定出力端子(FIX)、 可変出力端子(VARIABLE)
操作つまみ類 電源スイッチ、 モードセレクター(MONO AUTO STEREO)
ミューティング調節つまみ(連続可変)、 ハイブレンド調節つまみ(OFF,1,2,3)
同調つまみ
電源 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力 約20W
外形寸法 幅400×高さ145×奥行310mm
重量 9.2kg
付属 FMフィーダーアンテナ×1、 接続コード RK-56×1、 スペアヒューズ(1A)×1
価格 \98,000
別売 ユーラシアンチーク仕上木製ケース TAC-1(\4,600)、 マウント金具 MB-5(\2,800)
                      5000f-31u
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