Technics SP−10mkV. 13台目修理記録
ターンテーブルの点検レコードプレヤーの修理梱包はこちらを参考 平成24年4月20日到着  6月17日完成 
注意 このAMPは初期のC−MOS−ICそれもカスタム「MN6042」が使用されています。
    基板を触るときは十分注意すること。無論のこと、ハンダ処理時や測定時は十分の接地処理をすること
A. 修理前の状況
  • インドネシアのジャカルタ在住の友人が、日本のオーディオ業者より、 ネットでTechnicsのSP-10MK3を50万円(新品のトーンアーム付属)との事で 購入し、設置し、音出ししたところ、ター ンテーブルが最初、高速で廻り、その後スピードが落ちて最終的に停止して しまうという症状に見舞われ、技術力のある現地のリペアショップに見てい ただいたところピッチコントロールICのMN6042が逝かれており、先方ではIC の在庫がないので修理不可能との事です。
    購入業者は出荷前2日間に渡りエージングも施し、動作も確認した との一点張りで、こちらもICの在庫なしを理由に修理に取り合ってくれません。

T. 手持ちLSI「MN6042 他」でバラック修理の状況

B. 原因
  • 各部経年劣化。
    誤修理
C. 電源部 修理状況
  • 電解コンデンサー交換。
    半固定VR交換。
    劣化TR(トランジスター)交換。
    配線手直し、補強。
    経年劣化による各部ハンダ補正。
    カスタムIC4個交換
    定電圧IC4個交換。


D. 本体(タンテーブル部)修理状況

M. モータ部 修理状況
  • 配線手直し、補強。
    経年劣化による各部ハンダ補正。


G. 使用部品
  • 電解コンデンサー                   47個。
    整流ダイオード                     4個。
    半固定VR                         個。
    カスタムIC                        4個。
    TR(トランジスター)                   8個。
    定電圧IC                         4個。


E. 測定・調整

F. 修理費
           140,000円。  オーバーホール修理。

S. Technics SP−10mkV の仕様(カタログ・マニアルより)

A. 修理前の状況
A01. 点検中 タンテーブルに軸スリーブが付いている! 上(表)真ちゅう製と下(裏)ステンレス製の合わせ止めビスが無!
A02. 点検中 軸からスリーブを抜いた!
A03. 点検中 焼きハメの為、簡単には入らない!
A04. 点検中 1週間後、焼きハメ後、戻って着ました。
A10. 点検中 全体見る。
A11. 点検中 前から見る。
A12. 点検中 前左から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 後左から見る
A15. 点検中 上から見る
A16. 点検中 タンテーブルを外し、上から見る。
A17. 点検中 タンテーブルを外し、上から見る、 下蓋の止めネジが長すぎ表に出ている。
A18. 点検中 ブレーキ機構を見る。
A21. 点検中 下から見る
A22. 点検中 下前から見る
A23. 点検中 下前右から見る
A24. 点検中 下後から見る
A25. 点検中 下後左から見る
A31. 点検中 下ケースを取り、下から見る。
A32. 点検中 電源への接続プラグ
A33. 点検中 電源への接続プラグ、 電線を接着したが着いていない!
A41. 点検中 タンテーブルを見る。
A42. 点検中 タンテーブルがアウター・ロータに成っている。 非常に綺麗です。
A43. 点検中 ターンテーブル裏 アウターロータの磁石。 非常に綺麗です。
A44. 点検中 ターンテーブル裏パルス発生山、下溝奥に少し錆が発生。
A51. 電源部点検中 前から見る
A52. 電源部点検中 前右から見る
A53. 電源部点検中 後から見る
A54. 電源部点検中 後左から見る
A55. 電源部点検中 上から見る
A61. 電源部点検中 下から見る
A62. 電源部点検中 下前から見る
A63. 電源部点検中 下前左から見る
A64. 電源部点検中 下後から見る
A65. 電源部点検中 下後右から見る
A66. 電源部点検中、 トランス部の膨らみは殆ど無し。
A71. 電源部点検中 ケースを取り、本体を上から見る
A72. 電源部点検中 ケースを取り、本体を左側から見る
A73. 電源部点検中 ケースを取り、本体を右側から見る。
A74. 電源部点検中 ヒューズが交換されている。 1.2A→4A、1.5A→5A!!
T.手持ちLSI「MN6042・AN6914」でバラック修理の状況
T1. バラック修理中。
C. 電源部 修理状況
C11. 修理中  基板を取り外す。
C12. 修理中  トランスの押さえゴム。
C13. 修理後 トランスの押さえゴム、 切り込みを入れ、当たりを弱める。
C21. 修理前 定電圧回路基板
C212. 修理中 定電圧回路基板、 右2個の定電圧ICが交換されている、真ん中のICの足は継ぎ足し、中古品の流用!
C213. 修理中 定電圧回路基板、 電解コンデンサー固定の接着材で、ジャンパー線が腐食。
C214. 修理中 定電圧回路基板、 洗浄し、ジャンパー線を交換、、コート液を塗る。
C22. 修理後 定電圧回路基板 電解コンデンサー17個、半固定VR2個、定電圧IC2個交換
C222. 完成定電圧回路基板。高温多湿な「インドネシヤ」行くので、コート液を塗る。
C23. 修理前 定電圧回路基板裏
C232. 修理前 定電圧回路基板裏、 銅箔をカットして回路が改造(?)してある!
C233. 修理中 定電圧回路基板裏、 電解コンデンサー固定の接着材で、銅箔が腐食して断線寸前!
C234. 修理中 定電圧回路基板裏、 銅箔が腐食して断線寸前!
C24. 修理(半田補正)後、 定電圧回路基板裏、全ハンダをやり直す、手直しのコンデンサー2個は基板表に移動する
C25. 完成定電圧回路基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C31. 修理前 操作回路基板
C32. 修理後 操作回路基板。 電解コンデンサー3個、MN6042交換
C322. 完成操作回路基板。高温多湿な「インドネシヤ」行くので、コート液を塗る。
C33. 修理前 操作回路基板裏
C332. 修理前 操作回路基板裏、 足の半田から、問題のIC「MN6042」は取り外した様子が見られる?
C34. 修理(半田補正)後 操作回路基板裏、全ハンダをやり直す
C35. 完成操作回路基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C41. 修理前 制御回路基板
C412. 修理前 制御回路基板、 ビス・ナットで、TR(トランジスター)の放熱器!
C42. 修理後 制御回路基板 半固定VR3個、電解コンデンサー10個、AN660、DN860_2個、TR(トランジスター)1個交換
C422. 完成制御回路基板。高温多湿な「インドネシヤ」行くので、コート液を塗る。
C43. 修理前 制御回路基板裏
C44. 修理(半田補正)後 制御回路基板裏、全ハンダをやり直す
C46. 完成制御回路基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C51. 修理前 駆動回路基板
C512. 修理中 駆動回路基板、 交換されたTR(トランジスター)2個。
C513. 修理後 駆動回路基板、 使用されたTR(トランジスター)比較。
            規格「CQ出版 ’88トランジスター規格表」より
              本来の製品    2SD856A(2SB761A)....Ic=3A、Pc=35W
              修理で交換した物2SC2073(2SA940).....Ic=1.5A、Pc=25W
C52. 修理後 駆動回路基板 半固定VR2個、電解コンデンサー17個、TR(トランジスター)6個交換
C522. 完成駆動回路基板。高温多湿な「インドネシヤ」行くので、コート液を塗る。
C523. 修理後 駆動回路基板、 交換したTR(トランジスター)。
C53. 修理前 駆動回路基板裏
C54. 修理(半田補正)後 駆動回路基板裏、全ハンダをやり直し、洗浄後。
C55. 完成駆動回路基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C61. 修理前 ヒューズ基板。
C612. 修理中 ヒューズ基板のラッピング。 半田が染み込んでいる。
C613. 修理中 ヒューズ基板のラッピング。 前パネルを外したとき(IC「MN6042」点検)、ラッピングをほどかないでカットした。
C62. 完成ヒューズ基板。 ヒューズ2個交換。 高温多湿な「インドネシヤ」行くので、コート液を塗る。
C63. 修理前 ヒューズ基板裏
C64. 修理(半田補正)後 ヒューズ基板裏、全ハンダをやり直す
C65. 完成ヒューズ基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C71. パネル清掃中
C81. 修理中 接続コネクター点検。
C91. 修理前 上から見る。
C92. 修理後 上から見る。
C93. 修理前 左から見る。
C94. 修理後 左から見る。
C95. 修理前 右から見る。
C96. 修理後 右から見る。
D. 本体(タンテーブル部)修理状況
D11. 修理中 ブレーキ機構のメカ調整、ベルトブレーキ+パッドブレーキの2本立て。
D12. 完成 ブレーキ機構のメカ調整
D21. 修理中 軸の点検・グリスアップ、 軸全体に傷がある。
D22. 修理中 軸のストッパー。
D23. 修理中 軸受けの点検・グリスアップ。
D31. 修理中 ターンテーブル操作SW
D312. 修理後 ターンテーブル操作SW
D32. 修理前 ターンテーブル操作基板
D322. 完成ターンテーブル操作基板。 高温多湿な「インドネシヤ」行くので、コート液を塗る。
D33. 修理前 ターンテーブル操作基板裏
D34. 完成ターンテーブル操作基板基板裏。 半田補正し、後余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
D40. 清掃中 ストロボ窓・周り清掃。
D41. 修理前 LED表示基板
D412. 完成LED表示作基板。 高温多湿な「インドネシヤ」行くので、コート液を塗る。
D42. 修理前 LED表示基板裏
D43. 完成LED表示基板裏。 半田補正、余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
D51. 修理前 ターンテーブル接続基板
D512. 完成ターンテーブル接続基板。 高温多湿な「インドネシヤ」行くので、コート液を塗る。
D52. 修理前 ターンテーブル接続基板裏
D53. 修理(半田補正)後 ターンテーブル接続基板裏
D54. 完成ターンテーブル接続基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
D61. 修理前 接続コネクター。
D62. 修理中 接続コネクター。
D63. 修理後 接続コネクター。
M. モータ部 修理状況
M11. 修理中、 アマチュア(回転子)取り出す。
M12. 修理中、 FGコイル部、異常なし。
M20. 修理中、 アマチュア(回転子)基盤。
M21. 修理中、 アマチュア(回転子)基盤裏を見る。
M22. 修理中、 半田補正・引き出し線絶縁後アマチュア(回転子)基盤裏。
M23. 完成アマチュア(回転子)基盤裏。 余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
M31. 修理中、 アマチュア(回転子)基盤裏巻線半田、引き出し線が絶縁していない!(RED巻線)
M312. 修理中、 アマチュア(回転子)基盤裏巻線半田、引き出し線拡大
M32. 修理中、 引き出し線絶縁。(RED巻線)
M33. 完成、余分なフラックスを落として、コート液を塗る。(RED巻線)
M41. 修理中、 アマチュア(回転子)基盤裏巻線半田、引き出し線が絶縁していない!(BLUE巻線)
M412. 修理中、 アマチュア(回転子)基盤裏巻線半田、引き出し線が絶縁していない!(BLUE巻線)、 拡大。
M42. 修理中、 引き出し線絶縁。 (BLUE巻線)
M43. 完成、余分なフラックスを落として、コート液を塗る。(BLUE巻線)
M51. 修理中、 アマチュア(回転子)基盤裏巻線半田、引き出し線が絶縁していない!(GREEN巻線)
M52. 修理中、 引き出し線絶縁。(GREEN巻線)
M53. 完成、余分なフラックスを落として、コート液を塗る。(GREEN巻線)
M61. 修理前 アマチュア(回転子)基盤裏端子。
M62. 修理中 アマチュア(回転子)基盤裏端子、 半田のりしろを広げる。
M63. 修理(半田補正)後 アマチュア(回転子)基盤裏端子。
M64. 完成、アマチュア(回転子)基盤裏端子、 半田のりしろを広げ、余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
M71. 修理前 下から見る
M72. 修理後 下から見る
M81. 全体の交換部品
E. 測定・調整
E11. 調整中。
E21. 調整 33回転。 
E22. 測定 33回転。
E23. ストロボで測定  33回転。
E31. 調整 45回転。 
E32. 測定 45回転。
E33. ストロボで測定  45回転。
E41. 調整 78回転。
E42. 測定 78回転。
E43. ストロボで測定  78回転。
E51. 測定  33回転。 微調整−9.9%回転。
E52. 測定  45回転。 微調整+9.9%回転。
E53. 測定  78回転。 微調整+9.9%回転。 LOCK「LED表示」
E6. 完成し24時間連続動作エージング中 マイクロがベルトドライブ等の機械的機構で安定させたのに比べ、
            純粋に電気で安定させている。 左は、14台目
S.Technics SP−10mkV の仕様(カタログ・マニアルより) 
形式 クォーツフェイズロックドコントロール、 ダイレクトドライブ SP−10mkV
ターンテーブル 銅合金+アルミダイカスト製,直径32cm
ターンテーブル重量 10kg
慣性質量 1.1ton・cm2(1,100kg・cm)
モータ クォーツフェイズロックドコントロール、 超低速電子整流子ブラシレスDCモータ
回転数 3スピード,33・1/3,45,78.26rpm
回転数微調範囲 0.1%ステップで±9.9%までのクォーツロックピッチ可変(各回転数単独)
起動トルク 16kg・cm
起動時間 0.25秒(33・1/3r.p.m.)
停止時間 0.3秒(33・1/3r.p.m.)
負荷変動 10kg・cm以内、 0%
回転数偏差 ±0.001%以内
ワウ・フラッタ 0.015% WRMS(JIS C5521)±0.021% weighted zero to peak(DIN45507,IEC98A weighted)
SN比 92dB DIN-B(IEC98A weighted)、 60dB DIN-A(IEC98A unweighted)
電源 AC100V,50/60Hz
消費電力 25W
外形寸法 369W×113H×369Dmm(本体)、166W×96H×410Dmm(電源+コントロールユニット)
重量 18kg(本体のみ)、 6kg(電源+コントロールユニット)
価格 ¥250,000
発売日 1981年
                    10mk3-d48
ここに掲載された写真は、修理依頼者の機器を撮影した者です、その肖像権・版権・著作権等は、放棄しておりません。写真・記事を無断で商用利用・転載等することを、禁じます。
 Copyright(C) 2021 Amp Repair Studio All right reserved.