Michaelson & Austin TVA−1 修理
寸評
   音を聞くと、初めTR(トランジスター)AMPと思わせる、これ真空管AMPと疑う!
   この巨大(強力)なトランスがその原動力でしょう
   マッキンのMC60/275の「サンドイッチ巻き+カソード帰還」による、
   高域の歪みの軽減の音とは対照的な、力強いく荒々しい低音の音が光ります
   真空管AMPの中では、一度は聞きたい機種です
平成13年10月
A. 修理前の状況
  • プレートが真っ赤になり、ヒューズが切れます。
    中を見るとセメント抵抗が割れてしまっています。
    抵抗・ヒューズを交換しても同じ現象が起きます。

B. 原因
  • 終段真空管の、バイアスを設定する半固定VRの劣化
    これにより、バイアスが浅くなり、過大の電流が流れ、カソード、SGの抵抗が焼けた。
    これを、修理せず、カソード抵抗、SG抵抗を取り替えたので、KT88がエミ減になった。


C. 修理状況
  • 終段、バイアスを設定する半固定VR交換。
    終段、カソード、SGの抵抗交換。
    配線手直し、補強。

D. 使用部品
  • 終段、バイアスを設定する半固定VR    4個。
    終段、カソード抵抗                4個。
    終段、カソードSG抵抗              4個。

E. 修理費  20,500円    通常修理。
                      但し、真空管は別途です。
1. ケースを取る
2. 下蓋を開けた所
3. KT88カソードSGの抵抗交換、左=交換後 右=交換前
4. KT88のバイアス調整用半固定VR、KT88の価格に比して安物
5. 交換後のKT88のバイアス調整用半固定VR
6. KT88のソケット熱でかなり焼けている、ステアータイト(陶磁器製)に交換したいところ。
7. KT88バイアス調整=AB1動作。
8. 出力測定。
9. 出力測定(拡大) 24V=72W。
10. 最終実働試験、調整。
11. 12時間エージング中。
13. 右のCDから荻野目洋子の”Trust Me”が流れている。
    KT88もビックリして少し赤面している!!
S. Michaelson & Austin TVA−1 の仕様(マニアルより) 
型式 管球式(終段KT-88 PP)ステレオパワーアンプ
実効出力 70W+70W
周波数特性 20Hz〜20kHz ±0.2dB、 10Hz〜25kHz -1.0dB
出力帯域幅 8Hz〜45kHz
SN比 -88dB以上
高調波歪率 0.05%以下(1kHz、5W出力時)
入力感度/インピーダンス 750mV/100kΩ
出力インピーダンス 4〜8Ω
電源 AC100V、50Hz/60Hz
外形寸法 幅457mm×高さ190mm×奥行280mm
重量 約32kg
       
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