Mcintosh MC275. 4台目修理記録
同時修理 Mcintosh C22. 6台目                       平成21年3月11日持込   4月17日完成
A. 修理前の状況

  • オーバホール修理依頼。

T. 修理前点検測定

B. 原因
  • 経年劣化。

C. 修理状況
  • 終段(KT−88)ソケット交換。
  • 前段MT管ソケット交換。
  • ブロックコンを除く電解コンデンサー交換。
  • フイルムコンデンサー交換。
  • 配線手直し、補強。
  • 接続端子交換

W. TubeTester Hickok600Aによる付属真空管測定
U. TubeTester HickokTV−2B/Uによる付属真空管測定
D. 使用部品
  • タイト製USソケット            4個。
  • タイト製MTソケット            7個。
  • 電解コンデンサー            11個。
  • フイルムコンデンサー          16個。
  • SP接続端子                2個。

E. 調整・測定

F. 修理費   85,000円    オーバーホール修理
                       但し、真空管は別途

S. Mcintosh MC275 の仕様(マニアル・カタログより)

このクラスのKT−88は良質な物を選択すること。
又、前段12AZ7/12AT7と直結なので、こちらも同様の配慮が必要。


A. 修理前の状況
A1A. 点検中 前から見る
A1B. 点検中 前左上から見る
A1C. 点検中 左から見る
A1D. 点検中 後から見る
A1E. 点検中 後右上から見る
A1F. 点検中 右から見る
A2A. 点検中 上から見る
A2B. 点検中 真空管を抜き、上から見る
A2C. 点検中 SP接続端子、入力RCA端子、VR、SWを見る
A2D. 点検中 SP接続端子
A2E. 点検中 SP接続端子、新品と交換可能
A2F. 点検中 ソケットを見る
A2G. 点検中 交換ソケットと比較、左=径が大きく入らない、 中=使用する物、 右=付いていた物
A3A. 点検中 下から見る
A3B. 点検中 下前から見る
A3C. 点検中 下左前から見る
A3D. 点検中 下左から見る
A3E. 点検中 下後から見る
A3F. 点検中 下右前から見る
A3G. 点検中 下右から見る
A4A. 点検中 下ケースを見る
A4B. 点検中 下ケースのオイル漏れ跡?
A4C. 点検中 本体シャシのオイル漏れ跡?
A5. 点検中 下ケースを取り下から見る
A6A. 点検中 基板上のコンデンサー類、製造時のまま
A6B. 点検中 基板上の抵抗類、製造時のまま
A7. 点検中 整流基板、製造時のまま
A8. 点検中 VR裏配線、製造時のまま
A9. 点検中 突入電流抑制素子、製造時のまま
T. 修理前点検測定
T1. 出力・歪み率測定
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定 下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定
T2A. R側SP出力22V=60W 歪率=1.8% AUX入力 1000HZ。 電源電圧は100V50HZ。
 
T2B. L側SP出力22V=60W 歪率=2.4% AUX入力 1000HZ
 
T2C. R側SP出力22V=60W 歪率=2.2% AUX入力 400HZ
 
T2D. L側SP出力22V=60W 歪率=2.4% AUX入力 400HZ
 
C.修理状況
C1A. 修理前 基板
C1B. 修理後 基板
C1D. 修理前  基板裏
C1E. 修理(ハンダ補正)後  基板裏、配線をしっかりと巻き付ける
C1F. 修理(ハンダ補正)後  基板裏、半田を流し込む
C2A. 修理前 R側KT−88ソケット裏配線
C2B. 修理後 R側KT−88ソケット裏配線
C2C. 修理前 L側KT−88ソケット裏配線
C2E. 修理後 ソケットを交換し、配線完了。
C3A. 修理前 V1〜V4ソケット
C3B. 修理後 V1〜V4ソケット
C3C. 修理前 V3〜V6ソケット
C3D. 修理後 V3〜V6ソケット
C4A. 修理前 入力SW周り配線
C4B. 修理後 入力SW周り配線
C5A. 修理前 電解コンデンサー周り配線
C5B. 修理後 電解コンデンサー周り配線
 
C5C. 修理前 電解コンデンサー2周り配線
C5D. 修理後 電解コンデンサー2周り配線
C6A. 修理前 整流基板
C6B. 修理後 整流基板、ダイオード5本交換
C6C. 修理前 整流基板裏
C6D. 修理後 整流基板裏、コンデンサー3個交換
C7A. 修理前 突入電流抑制素子
C7B. 修理(交換)後 突入電流抑制素子
C8. 修理中 CRCでサビ落とし中
C9A. 修理前 SP接続端子
C9B. 修理(交換)後 SP接続端子
CA. 交換部品
CBA. 修理前 上から
CBB. 修理後 上から
CBC. 修理前 真空管ソケットを見る
CBD. 修理(交換)後 真空管ソケットを見る
CBE. 修理前 下から
CBF. 修理後 下から
CBG. 完成
W. TubeTester Hickok600Aによる付属真空管測定
W1A. 付属「V1」12AX7(ECC83)ユニット1測定=1800μmho
      12AX7 相互コンダクタンス=1600μmho「Ep=250V、Eg1=−2V、Ip=1.2mA」
1960/1962/1964/1966ナショナル真空管ハンドブック、1995オーディオ用真空管マニアル、60/62/69東芝電子管ハンドブック、1962日立電子管ハンドブック、1965/1971全日本真空管マニュアル、RC15/19/26/27/28/29/30 Receiving Tube Manual、1966実用真空管ハンドブック、1995世界の真空管カタログより。
W1B. 付属「V1」12AX7(ECC83)ユニット2測定=1650μmho
W2A. 付属「V2」12AU7(ECC82)ユニット1測定=3000μmho
      12AU7 相互コンダクタンス=2200μmho「Ep=250V、Eg1=−8.5V、IP=10.5mA」1960/1962/1964/1966ナショナル真空管ハンドブック、1995オーディオ用真空管マニアル、60/62/69東芝電子管ハンドブック、1962日立電子管ハンドブック、1965/1971全日本真空管マニュアル、RC15/19/26/27/28/29/30 Receiving Tube Manual、1966実用真空管ハンドブック、1995世界の真空管カタログより。
W2B. 付属「V2」12AU7(ECC82)ユニット2測定=3100μmho
W2C. 付属「V5」12AU7(ECC82)ユニット1測定=3000μmho
W2D. 付属「V5」12AU7(ECC82)ユニット2測定=3100μmho
W2E. 備品12AU7(ECC82)ユニット1測定=3400μmho
W2F. 備品12AU7(ECC82)ユニット2測定=3200μmho
W3A. 付属「V3」12BH7ユニット1測定=3100μmho
       12BH7 相互コンダクタンス=3100μmho「Ep=250V、Eg1=−10.5V、IP=11.5mA」
1960/1962/1964/1966ナショナル真空管ハンドブック、1995オーディオ用真空管マニアル、60/62/69東芝電子管ハンドブック、1962日立電子管ハンドブック、1965/1971全日本真空管マニュアル、RC15/19/26/27/28/29/30 Receiving Tube Manual、1966実用真空管ハンドブック、1995世界の真空管カタログより。
W3B. 付属「V3」12BH7ユニット2測定=3200μmho
W3C. 付属「V6」12BH7ユニット1測定=3200μmho
W3D. 付属「V6」12BH7ユニット2測定=3100μmho
W4A. 付属「V4」12AZ7(ECC81)ユニット1測定=3700μmho
       12AZ7 相互コンダクタンス=6000μmho「Ep=250V、Eg1=−12V、Ip=10mA」
1960/1962/1964/1966ナショナル真空管ハンドブック、1995オーディオ用真空管マニアル、60/62/69東芝電子管ハンドブック、1962日立電子管ハンドブック、1965/1971全日本真空管マニュアル、RC15/19/26/27/28/29/30 Receiving Tube Manual、1966実用真空管ハンドブック、1995世界の真空管カタログより。
W4B. 付属「V4」12AZ7(ECC81)ユニット2測定=4200μmho
W4C. 付属「V7」12AZ7(ECC81)ユニット1測定=4050μmho
W4D. 付属「V7」12AZ7(ECC81)ユニット2測定=3900μmho
W4E. 備品12AZ7(ECC81)12AT7ユニット1測定=5300μmho
W4F. 備品12AZ7(ECC81)12AT7ユニット2測定=5300μmho
W5A. 付属「v1」KT−88測定=10750μmho
     相互コンダクタンス=11500μmho「Ep=250V、Esg=250V、Eg1=−15V、Ip=140mA」
1960/1962/1964/1966ナショナル真空管ハンドブック、1995オーディオ用真空管マニアル、60/62/69東芝電子管ハンドブック、1962日立電子管ハンドブック、1965/1971全日本真空管マニュアル、RC15/19/26/27/28/29/30 Receiving Tube Manual、1966実用真空管ハンドブック、1995世界の真空管カタログより。
W5B. 付属「v2」KT−88測定=10600μmho
W5C. 付属「v3」KT−88測定=10500μmho
W5D. 付属「v4」KT−88測定=10750μmho
W5E. 備品Svetlana KT−88測定中=10500μmho   下記参照
W5F. 備品electro-harmonix 6550EH測定中=10500μmho。
U. TubeTester HickokTV−2B/Uによる付属真空管測定
U1.  右のデジタルオシロはデモで拝借 YOKOGAWA DLM2024
U1A. 付属12BH7「1」ユニット1測定=3040μmho
        Cレンジ=6000μmhoレンジでの測定、「Ep=250V、Eg1=−10.5V」
       12BH7 相互コンダクタンス=3100μmho「Ep=250V、Eg1=−10.5V、IP=11.5mA」
1960/1962/1964/1966ナショナル真空管ハンドブック、1995オーディオ用真空管マニアル、60/62/69東芝電子管ハンドブック、1962日立電子管ハンドブック、1965/1971全日本真空管マニュアル、RC15/19/26/27/28/29/30 Receiving Tube Manual、1966実用真空管ハンドブック、1995世界の真空管カタログより。
U1B. 付属12BH7「1」ユニット2測定=3080μmho
U1C. 付属12BH7「1」測定の入出力波形、赤色=グリッド電圧、黄色=プレート電圧
U2A. 付属12BH7「2」ユニット1測定=3400μmho
U2B. 付属12BH7「2」ユニット2測定=3200μmho
U2C. 付属12BH7「2」測定の入出力波形、赤色=グリッド電圧、黄色=プレート電圧
U3A. 付属12AX7ユニット1測定=1800μmho
        Cレンジ=3000μmhoレンジでの測定、「Ep=225V、Eg1=−2V」
12AX7 相互コンダクタンス=1600μmho「Ep=250V、Eg1=−2V、Ip=1.2mA」
1960/1962/1964/1966ナショナル真空管ハンドブック、1995オーディオ用真空管マニアル、60/62/69東芝電子管ハンドブック、1962日立電子管ハンドブック、1965/1971全日本真空管マニュアル、RC15/19/26/27/28/29/30 Receiving Tube Manual、1966実用真空管ハンドブック、1995世界の真空管カタログより。
U3B. 付属12AX7ユニット2測定=2040μmho
U3C. 付属12AX7測定の入出力波形、赤色=グリッド電圧、黄色=プレート電圧
U4A. 付属12AZ7(ECC81)「1」ユニット1測定=5200μmho
        Cレンジ=6000μmhoレンジでの測定、「Ep=225V、Eg1=−2V」
       12AZ7 相互コンダクタンス=6000μmho「Ep=250V、Eg1=−12V、Ip=10mA」
1960/1962/1964/1966ナショナル真空管ハンドブック、1995オーディオ用真空管マニアル、60/62/69東芝電子管ハンドブック、1962日立電子管ハンドブック、1965/1971全日本真空管マニュアル、RC15/19/26/27/28/29/30 Receiving Tube Manual、1966実用真空管ハンドブック、1995世界の真空管カタログより。
U4B. 付属12AZ7(ECC81)「1」ユニット2測定=4320μmho
U4C. 付属12AZ7(ECC81)「1」測定の入出力波形、赤色=グリッド電圧、黄色=プレート電圧
U5A. 付属12AZ7(ECC81)「2」ユニット1測定=5000μmho
U5B. 付属12AZ7(ECC81)「2」ユニット2測定=5000μmho
U5C. 付属12AZ7(ECC81)「2」測定の入出力波形、赤色=グリッド電圧、黄色=プレート電圧
U6A. 付属ECC82「1」ユニット1測定=2500μmho
        Cレンジ=3000μmhoレンジでの測定、「Ep=225V、Eg1=−8V」
      12AU7 相互コンダクタンス=2200μmho「Ep=250V、Eg1=−8.5V、IP=10.5mA」1960/1962/1964/1966ナショナル真空管ハンドブック、1995オーディオ用真空管マニアル、60/62/69東芝電子管ハンドブック、1962日立電子管ハンドブック、1965/1971全日本真空管マニュアル、RC15/19/26/27/28/29/30 Receiving Tube Manual、1966実用真空管ハンドブック、1995世界の真空管カタログより。
U6B. 付属ECC82「1」ユニット2測定=2600μmho
U6C. 付属ECC82「1」測定の入出力波形、赤色=グリッド電圧、黄色=プレート電圧
U7A. 付属ECC82「2」ユニット1測定=2600μmho
        Cレンジ=3000μmhoレンジでの測定、「Ep=225V、Eg1=−2V」
U7B. 付属ECC82「2」ユニット2測定=2440μmho
U7C. 付属ECC82「2」測定の入出力波形、赤色=グリッド電圧、黄色=プレート電圧
U8A. 付属KT−88「1」=12500μmho
        Bレンジ=15000μmhoレンジでの測定、「Ep=250V、Esg=250VEg1=−14V」
     相互コンダクタンス=11500μmho「Ep=250V、Esg=250V、Eg1=−15V、Ip=140mA」
1960/1962/1964/1966ナショナル真空管ハンドブック、1995オーディオ用真空管マニアル、60/62/69東芝電子管ハンドブック、1962日立電子管ハンドブック、1965/1971全日本真空管マニュアル、RC15/19/26/27/28/29/30 Receiving Tube Manual、1966実用真空管ハンドブック、1995世界の真空管カタログより。
U8B. 付属KT−88「1」測定の入出力波形、赤色=グリッド電圧、黄色=プレート電圧
U9A. 付属KT−88「2」=12000μmho
U9B. 付属KT−88「2」測定の入出力波形、赤色=グリッド電圧、黄色=プレート電圧
UAA. 付属KT−88「3」=12500μmho
UAB. 付属KT−88「3」測定の入出力波形、赤色=グリッド電圧、黄色=プレート電圧
UBA. 付属KT−88「4」=13000μmho
UBB. 付属KT−88「4」測定の入出力波形、赤色=グリッド電圧、黄色=プレート電圧
E. 調整・測定
この機種は「初期型?」で固定バイアスなので、出力が大きいです。 又、歪み率も少ない!
E1A. 出力・歪み率測定・調整、平行輸入品なので、電源電圧=115Vで使用。 左=電源電圧、右=ヒータ電圧
E1B. 出力・歪み率測定・調整
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定 下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定
E2A. R側SP出力28V=98W 歪率=0.25% AUX入力 1000HZ。 電源電圧は115V50HZ。
 
E2B. L側SP出力27V=91W 歪率=0.22% AUX入力 1000HZ
 
E2C. R側SP出力27V=91W 歪率=0.25% AUX入力 400HZ
 
E2D. L側SP出力27V=91W 歪率=0.2% AUX入力 400HZ
 
E4. 24時間エージング中
S. Mcintosh MC275 の仕様(マニアル・カタログより)
型式 管球式ステレオパワーアンプ MC275
定格出力 Stereo=75W+75W(4Ω、8Ω、16Ω)
Mono= 150W(2Ω、4Ω、8Ω)
周波数特性 16Hz〜60kHz/−0,5dB
全高調波歪率 0.5%(20〜20,000Hz 定格出力時)
SN比 90dB
入力感度/インピーダンス アンバランス= 0.5V/250KΩ
バランス= 15V/250KΩ
スピーカー出力端子 1系統×3=4Ω/8Ω/16Ω
入力端子 RCA=3系統
使用真空管 電圧増幅・ドライバー管=12AZ7、12BH7、12AU7、12AX7
出力管 =KT88×4
消費電力 240W
最大外形寸法 幅311mm×高さ203mm×奥行438mm
重量 30.5kg
                      mc275-43c
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