DENON POA−1000B. 3台目修理記録 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
平成20年1月16日到着 6月23日完成 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
寸評 このAMPに使用している、6GB8は、6CA7をベ−スに東芝が開発した、世界に誇る球でした。 その昔、メ−カ−発表より遥かなスペックを、奥に秘めた、この玉に、若き夢が騒いだのを、懐かしく思い出す。 今は、この様な、人・物・製品が無いですね、皆カタログ以下! 但し、製造中止の品、現存する良品は、数少ない事に十分注意!TV−2C/U で 「Toshiba 6GB8」測定 入手できないときは「KT−88や+6L6GC」に交換する(回路変更必要)。 そのままで差し替えると、バイアスが異なる為、真空管・出力トランスを焼損します。 このAMPもSPラインを共通に、又、ア−スしてはいけない。 前段12BH7と直結なので、良質な物が必要。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
M. 到着時の梱包状況 A. 修理前の状況
T. バラック修理後の測定 B. 原因
C. 修理状況
D. 使用部品
E. 調整・測定 F. 修理費 150,000円 オーバーホール修理。 但し、真空管は別途支給です。 S. DENON POA1000B の仕様(マニアルより) |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
M. 到着時の梱包状態 M1. DENON POA1000B。 弘法大師の誕生地 香川県善通寺 からきました |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
M2. DENON POA1000B。 詰め物が良く移動は有りません。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
T. バラック修理後の測定 T1. 出力・歪み率測定、但し6GB8は1本共用する。 <見方> 下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定 下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル) 下段中右上=周波数計 上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用 上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力 上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用 上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max=1V」を観測) 下段中右上 デジタル電圧計=出力電圧測定RLは切り替えて測定 下段左端 電圧計=入力電圧測定 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
T2. 修理前歪み率測定。 R側SP出力電圧27V=91W 歪み率=3% 測定レンジ=10% 400HZ入力 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
T3. 修理前歪み率測定。 L側SP出力電圧27V=91W 歪み率=3% 測定レンジ=10% 400HZ入力 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
A. 修理前の状況 A11. 点検中 上から見る。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
A12. 点検中 真空管ソケット。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
A21. 点検中 頭の膨らんだ、電源電解コンデンサー。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
A22. 点検中 頭の膨らんだ電源電解コンデンサーの端子側は液漏れしている。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
A23. 点検中 交換する電源電解コンデンサー比較。 倍電圧用:上=交換する1300μ/400WV、下=付いている680μ/350WV。 整流出口:上=交換する100+100μ/500WV、下=付いている100μ/500WV。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
A31. 点検中 ダメな6GB8、プレートに焼けが見える。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
A32. 点検中 ダメな6GB8、プレートに焼けが見える、反対側。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
A33. 点検中 左=後期の黒プレート(手持ち)、右=付いている物、少しゲッターが薄い。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
A34. 点検中 カソードが落ちた12AX7、寿命です。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
A41. 点検中 シャーシ下から見る。6GB8のソケットもプリント基板使用、お陰で熱の為ハンダ不良続出 この基板を取り出し、配線補強する |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
A51. 点検中 R側基板。 熱の為、基板の半田のひび割れが続出。 この基板はスルホール基板です、高熱になる為、銅、エポキシ基板の熱膨張が異なるので、銅箔が切れる。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
A52. 点検中 R側基板。 交換された電解コンデンサー、基板を外すのが大変なのでリード線を継ぎ足し! | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
A53. 点検中 R側基板。 交換された電解コンデンサー2、基板を外すのが大変なのでリード線を継ぎ足し! | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
A54. 点検中 R側基板。 交換された電解コンデンサー3、基板を外すのが大変なのでリード線を継ぎ足し! | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
A55. 点検中 R側基板。 基板からの引き出し線の半田、もう少し丁寧に! | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
A61. 点検中 L側基板。 熱の為、基板の半田のひび割れが続出。 この基板はスルホール基板です、高熱になる為、銅、ガラスエポキシ基板の熱膨張が異なるので、銅箔が切れる。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
A62. 点検中 L側基板。 交換された電解コンデンサー、基板を外すのが大変なのでリード線を継ぎ足し! | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
A71. 点検中 金足の12AX7、左の金足は腐食している。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
A72. 点検中 金足の12AX7、左の金足は腐食している、多分接点復活材を使用した為だと思われる。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C. 修理状況 C11. 修理中。 逆さにするので、トランスを「プチプチ」で保護する。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
C12. 修理中。 基板を取り外す。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C21. 修理前 R基板。 半田があちこちで危険状態 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C22. 修理中 R基板。 ソケットや部品を取る。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C23. 修理中 R基板。 銅箔の補修(半田面積を広げる) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C24. 修理後 R基板。 ソケット・部品を取付け、渡り錫メッキ線を通して補強する。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
写真紛失 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C25. 完成R基板。 洗浄後 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C26. VRを取り付け完成R基板。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C31. 修理前 R基板裏。 半田があちこちで危険状態 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C32. 修理中 R基板裏。 ソケットや部品を取る。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C33. 修理中 R基板裏。 銅箔の補修(半田面積を広げる) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C34. 修理中 R基板裏。 端子が抜けないよう錫メッキ線で止める | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C35. 修理中 R基板裏。 端子が抜けないよう錫メッキ線で止める | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C36. 修理後 R基板裏。 ソケット・部品を取付け、渡り錫メッキ線を通して補強する。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
写真紛失 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C37. 完成R基板裏。 洗浄後 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C41. R側VRの解体修理中 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C42. 修理(清掃)前 R側VRの抵抗体・摺動部 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C43. 修理(清掃)後 R側VRの抵抗体・摺動部 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C44. 修理前 R側基板への配線半田付 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C45. 修理後 R側基板への配線半田付 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C46. 修理前 R側シールド線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C47. 修理後 R側シールド線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C48. 修理後 R側シールドケーブルの半田付 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C51. 修理前 L基板。 スルホールや半田があちこちで危険状態 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C52. 修理中 L基板。 ソケットや部品を取る。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C53. 修理中 L基板。 銅箔の補修(半田面積を広げる) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C54. 修理後 L基板。 ソケット・部品を取付け、錫メッキ線を通して補強する。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C55. 完成L基板 洗浄後 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C56. VRを取り付け完成L基板。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C61. 修理前 L基板裏。 半田があちこちで危険状態 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C62. 修理中 L基板裏。 ソケットや部品を取る。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C63. 修理中 L基板裏。 スルフォールや銅箔の補修(半田面積を広げる) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C64. 修理中 L基板裏。 端子が抜けないよう錫メッキ線で止める | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C65. 修理後 L基板裏。 ソケット・部品を取付け、スルフォールを錫メッキ線を通して補強する。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C66. 完成L基板裏 洗浄後 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C71. L側VRの解体修理中 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C72. 修理(清掃)前 L側VRの抵抗体・摺動部。 接点復活材の大量使用で、グリスが溶け出し、接点に付着している。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C73. 修理(清掃)後 L側VRの抵抗体・摺動部 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C74. 修理前 L側基板への配線半田付 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C75. 修理後 L側基板への配線半田付 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C76. 修理前 L側シールド線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
写真紛失 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C77. 修理前 L側シールド線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C78. 修理後 R側シールドケーブルの半田付 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C81. 修理前 R・L基板引出線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C82. 修理後 R・L基板引出線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C83. 修理後 R・L基板引出線2、電源ケーブルも交換。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C91. 修理前 電源ブロック電解コンデンサー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
C92. 修理後 電源ブロック電解コンデンサー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CA1. 修理中 前パネルを取り外す。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CA2. 修理中 R側出力トランスから詰め物のピッチがにじみ出している。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CA3. 修理中 電源トランスから詰め物のピッチがにじみ出している。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CB1. 修理前 メーターAMP部。 シルードがあり、引き出し線は移動不可 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CB2. 修理前 メーターAMP基板 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CB3. 修理後 メーターAMP基板 電解コンデンサー増量・交換 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CB4. 完成メーターAMP基板 洗浄後 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CB5. 修理前 メーターAMP基板裏 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CB52. 修理中 メーターAMP基板裏。 半田不良ケ所 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CB6. 修理(半田補正)後 メーターAMP基板裏 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CB7. 完成メーターAMP基板裏 洗浄後 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CC1. 修理前 パネル照明ランプ基板 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CC2. 修理後 パネル照明ランプ基板。 消耗しているので全交換する。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CC3. 修理前 パネル照明ランプ基板裏 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CC4. 修理(半田補正)後 パネル照明ランプ基板裏 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CC5. 完成パネル照明ランプ基板裏 洗浄後 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CD1. 完成パネル裏 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CD2. 完成パネル裏2 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CE1. 前面パネル洗浄、会わせ構造なので、ウエスに洗浄剤を付けて吹く。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CE2. パネル裏側。 止めネジが錆び付いているので分解出来ない。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CE3. 右側パネル裏側。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CE4. 左側パネル裏側。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CF1. 内パネル・蓋洗浄 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CF2. 開閉パネル洗浄 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CF3. 修理中 開閉パネルのヒンジのピン。 抜け落ちている、これでは扉が自重で落ちて(開いて)しまう。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CG1. 修理前 電源SW。 ヒビが入っている。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CG2. 修理中 電源SW分解。 焼けているので、反対側を使用する。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CG3. 修理中 電源SWの接点拡大。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CH. 交換部品 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CI1. 修理前 上から見る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CI2. 修理後 上から見る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CI3. 修理前 下から見る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CI4. 修理後 下から見る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CJ1. 修理後 R側RCA端子交換、上下のビスは飾り(穴埋め)。SP端子のネジは「−」と「8オーム」に綺麗なのを移動。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CJ2. 修理前 L側RCA端子交換、上下のビスは飾り(穴埋め)。SP端子のネジは「−」と「8オーム」に綺麗なのを移動。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
CJ3. 修理後 電源ケーブル交換。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
E. 調整・測定 E1. 出力・歪み率測定 <見方> 下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定 下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル) 下段中右上=周波数計 上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用 上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力 上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用 上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max=1V」を観測) 下段中右上 デジタル電圧計=出力電圧測定RLは切り替えて測定 以下12AX7+6GB8は手持ちで測定 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||
E21. R側SP出力30V=112W 歪み率=0.27%(0.3%Maxレンジ) 1000HZ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
E22. R側SP出力30V=112W 歪み率=0.27%(0.3%Maxレンジ) 400HZ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
E31. L側SP出力30V=112W 歪み率=0.23%(0.3%Maxレンジ) 1000HZ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
E32. L側SP出力30V=112W 歪み率=0.2%(0.3%レンジ) 400HZ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
E4. その時のVUメーター | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
E51. 付属の6GB8で測定 L側SP出力29V=105W 歪み率=0.5%(1%Maxレンジ) 1000HZ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
E52. 付属の6GB8で測定 L側SP出力29V=105W 歪み率=0.8%(1%Maxレンジ) 400HZ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
E6. 24時間エージング中。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
S. DENON POA−1000Bの仕様(マニアルより) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||
1000b337 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
ここに掲載された写真は、修理依頼者の機器を撮影した者です、その肖像権・版権・著作権等は、放棄しておりません。 写真・記事を無断で商用利用・転載等することを、禁じます。 Copyright(C) 2021 Amp Repair Studio All right reserved. |