HMA−9500mkU. 20台目 修理記録
平成16年8月14日到着    9月11日完成 
注意 このAMPはアースラインが浮いています
    AMPのシャーシにSPの線(アース側)や入力のRCAプラグのアース側も接続してはいけません
    RL−SPのアース線も接続(共通)してもいけません

    又、DC(directconnection)入力が可能ですが、絶対に使用しないこと=ここ参照
A. 修理前の状況
  •  スイッチ・オン直後は片チャンないし両チャンネル 共に音が出ないことが多く、1時間以上経過しないと両チャン揃って鳴らない というような状況です。
    鳴っている途中で音が消えることも多く、また、ガリ音など異音が聞こえることもあります。
    もはや全く鑑賞に堪えないような状態と思います。 このアンプは、約7年前に中古で九州のショップから購入しましたが、 購入後2年ほど経てメーカーの方に2度修理に出したことがあります。
    故障状況は、たまに音が出なくなる程度のもので、現在ほどひどいものではありませんでしたが、既にメーカーには代替パーツもなく、エンジニアもいないといった有様で、 接点のクリーニングをされただけで戻って参りました。

B. 原因
  • 各部経年劣化。
    終段FET(電界効果トランジスター)劣化。
C. 修理状況
  • SP接続リレー交換。
    初段FET(電界効果トランジスター)交換。
    RLバイアス/バランスVR交換。
    モジュール修理。
    電解コンデンサー交換(オーディオコンデンサー使用)。
    SP接続端子交換
    RCA端子交換
    終段FET(電界効果トランジスター)8個交換。

D. 使用部品
  • SP接続リレー交換     2個。
    初段FET           2個。
    バイアス/バランス半固定VR 6個。
    フューズ入り抵抗     30個。
    モジュ−ル修理       2個。
    電解コンデンサー     31個。
    WBT−0702     2組(定価で工賃込み)。
    WBT−0201     1組(定価で工賃込み)。
    フイルムコンデンサー  4個。
    終段FET          8個。

E. 調整・測定


F. 修理費   164,000円  

S. HITACHI Lo−D HMA−9500mkU の仕様(マニアルより)
A. 修理前の状況
A1. 点検中 下から見る
A2. 点検中 電解コンデンサーの頭のビニールが剥けている、初段FETAMPのシールドケースに鉛が貼ってある
A3. 点検中 SP出力リレーのシールドケースに鉛が貼ってある
A41. 点検中 鉛の足(インシュレター)が取り付けられている。
             白いのは鉛のテープ=放熱が悪くなります
A42. 点検中 左右の放熱器のフィンに張られたテープ=放熱が悪くなります
A5. 点検中 L側終段FETがごちゃ混ぜ! 今では仕方ないかも
A52. 点検中 L側終段FETがごちゃ混ぜ! 今では仕方ないかも
A6A. 修理前の出力/歪み率測定
     RSP出力=27V=91W出力 0.5%歪み 400HZ
A6B. 修理前の出力/歪み率測定
     LSP出力=27V=91W出力 0.6%歪み 400HZ
C. 修理状況
C1A. 修理前 Rドライブ基板
C1B. 修理後 Rドライブ基板 初段FET、バランス/バイアス調整用半固定VR3個、SP接続リレー交換
           フューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー11個交換 モジュール修理
C1C. 修理前 Rドライブ基板裏
C1D. 修理(半田補正)後 Rドライブ基板裏 半田を全部やり直す 普通はこれで完成
C1E. 修理完成後 Rドライブ基板裏 不要なフラックスを削り落とし、洗浄後。
                   「フラックス」=半田を付ける為に、事前に塗る物、松ヤニが元祖ですが、現在は化学合成が殆ど
C2A. 修理前 Lドライブ基板
C2B. 修理後 Lドライブ基板 初段FET、バランス/バイアス調整用半固定VR3個、SP接続リレー交換
           フューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー11個交換 モジュール修理
C2C. 修理前 Lドライブ基板裏
C2D. 修理(半田補正)後 Lドライブ基板裏 半田を全部やり直す 普通はこれで完成
C2E. 修理完成後 Lドライブ基板裏 不要なフラックスを削り落とし、洗浄後。
                   「フラックス」=半田を付ける為に、事前に塗る物、松ヤニが元祖ですが、現在は化学合成が殆ど
C3A. 修理前 電源基盤
C3B. 修理後 電源基盤 フューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー9個交換
           ジャンパー線も半田を浸み込ませる
C3C. 修理前 電源基盤裏
C3D. 修理(半田補正)後 電源基盤裏 半田を全部やり直す
C3E. 修理完成後 電源基盤裏 不要なフラックスを削り落とし、洗浄後。
                   「フラックス」=半田を付ける為に、事前に塗る物、松ヤニが元祖ですが、現在は化学合成が殆ど
C3F. 発振で基板の銅伯が熱を帯び、解けた跡が残る絶縁シート
C41. 修理前 R側SP端子
C42. 修理前 L側SP端子
C43. 修理中 R側SP端子の穴空作業
C44. 修理中 L側SP端子の穴空作業
C45. 修理後 R側SP端子 WBT−0702 使用。
C46. 修理後 L側SP端子  WBT−0702 使用。
C47. 修理後 R側SP端子への接続 WBTのネジ止めを生かし、ネジ止め接続+半田接続のW配線にした
                                                         理由はこちら参照
C48. 修理後 L側SP端子への接続 WBTのネジ止めを生かし、ネジ止め接続+半田接続のW配線にした
                                                         理由はこちら参照
C5A. 修理前 RCA端子
C5B. 修理後 RCA端子  WBT−0201を使用。
C5C. 修理前 RCA端子基板裏
C5D. 修理(半田補正)後 RCA端子基板裏  半田を全部やり直す
                   フイルムコンデンサー2個交換、2個増設
C6A. 修理前 R終段FET
C6B. 修理後 R終段FET交換後
C6C. 修理前 L終段FET
C6D. 修理後 L終段FET交換後
C7A. 修理後 RLモジュール TR(トランジスター)はマジック塗って有ります
C8A. 交換した部品 頭のビニールが後退していなくても、底の方が後退する場合がある
C9A. 修理前 下から見る
C9B. 修理後 下から見る
C9C. 修理後 後ろからWBTの端子郡を見る
            長年お世話に成ったAMP、この位の「ご褒美」は付けて上げても良いのでは?
E. 調整・測定
E1. 出力/歪み率測定・調整
    <見方>
     下左オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出す(歪み率=約0.003%)
     下中=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル) 下右=周波数計
     上左=SP出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
     上中=SP出力電圧測定器、赤針=R出力、黒針=L出力
     上右=SP出力波形オシロ 上=R出力、下=L出力(出力電圧測定器の出力)
E2A. R側、31V=120W出力 0.02%歪み 1000HZ
E2B. R側、31V=120W出力 0.015%歪み 400HZ
E2C. L側、31V=120W出力 0.02%歪み 1000HZ
E2D. L側、31V=120W出力 0.015%歪み 400HZ
E3. 完成  24時間エージング
                       9500mkj1e
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