HMA−9500. 30台目修理記録
平成23年9月4日到着   10月26日完成 
注意 このAMPはアースラインが浮いています。
    AMPのシャーシにSPの線(アース側)や入力のRCAプラグのアース側も接続してはいけません。
    RL−SPのアース線も接続(共通)してもいけません。
    本機の様に、電源コードがシールド(アース)付きの場合、シールド(アース)は本体かプラグのどちらかで外す事。

    又、DC(directconnection)入力が可能ですが、絶対に使用しないこと=ここ参照
A. 修理前の状況
  • HMA9500を1978年新品購入以来、使用しております。
    右CHの音が不安定になり、ボリュームをいじらないと出なくなってしまいました。
    ちなみに、プリはマランツPM-13S1のプリ出力を使っており、プリメイン出力では問題ありません。
    宝物なのでずっと手元においておきたいと思っております。


T. バラック修理の測定

B. 原因
  • 経年劣化。

C. 修理状況
  • SP接続リレー交換。
    初段FET(電界効果トランジスター)交換。
    RLバイアス/バランス半固定VR交換。
    電解コンデンサー交換(オーディオコンデンサー使用)。
    全ヒューズ入抵抗交換。
    1部整流ダイオード交換。
    配線手直し、補強。
    SP接続端子交換
    電源コード交換
D. 使用部品
  • SP接続リレー        2個。
    初段FET(電界効果トランジスター)      2個。
    バイアス/バランス半固定VR         6個。
    ヒューズ入り抵抗                30個。
    電解コンデンサー                31個 。
    フイルムコンデンサー              4個。
    整流ダイオード交換              10個。
    SP接続端子                 4個。
    電源ケーブル(3.5スケヤ)         2m。
E. 調整・測定

F. 修理費  113,000円

S. HITACHI Lo−D HMA−9500 の仕様(マニアルより)

A. 修理前の状況
A11. 点検中 前から見る
A12. 点検中 前右から見る
A13. 点検中 右から見る。 放熱器は、右半分が清掃済み。
A14. 点検中 後から見る
A15. 点検中 後左から見る
A16. 点検中 左から見る。 放熱器は、左半分が清掃済み。
A17. 点検中 上から見る
A21. 点検中 下から見る
A22. 点検中 下前から見る
A23. 点検中 下後右から見る
A24. 点検中 下後から見る
A25. 点検中 下前左から見る
A31. 点検中 下蓋を取り、下から見る。
A32. 点検中 少しヨレヨレの電源コード。
A322. 点検中 交換する電源ケーブル(3.5スケヤ)、PSE法で絶縁皮膜が厚い。
A323. 点検中 交換する電源プラグ
A33. 点検中 下蓋裏埃。、右半分が清掃済み。
A41. 点検中 R側ドライブ基板の電解コンデンサーが熱のため、頭のビニールが剥けた。
A42. 点検中 R側ドライブ基板の電解コンデンサーが熱のため、頭のビニールが剥けた2。
A43. 点検中 L側ドライブ基板の電解コンデンサーが熱のため、頭のビニールが剥けた。
A44. 点検中 L側ドライブ基板の電解コンデンサーが熱のため、頭のビニールが剥けた2。
A45. 点検中 電源基板の電解コンデンサーが熱のため、頭のビニールが剥けた2。
A51. 点検中 電源SWエスカッション。
A51. 点検中 交換するSP接続端子。
T. バラック修理後測定
T1. 出力・歪み率測定。
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「Tektronix TDS−2024(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「Tektronix TDS−2024(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より100Hz〜10kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A
T21. R側SP出力電圧29V=105W出力、 0.6%歪み、 50HZ。
     L側SP出力電圧30V=113W出力、 0.5%歪み、 50HZ。
     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
T22. R側SP出力電圧29V=105W出力、 0.6%歪み、 100HZ。
     L側SP出力電圧30V=113W出力、 0.5%歪み、 100HZ。
     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
T23. R側SP出力電圧30V=113W出力、 0.5%歪み、 500HZ。
     L側SP出力電圧30V=113W出力、 0.5%歪み、 500HZ。
     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
      写真紛失
T24. R側SP出力電圧30V=113W出力、 0.5%歪み、 1kHZ。
     L側SP出力電圧30V=113W出力、 0.5%歪み、 1kHZ。
     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
T25. R側SP出力電圧30V=113W出力、 0.5%歪み、 5kHZ。
     L側SP出力電圧30V=113W出力、 0.5%歪み、 5kHZ。
     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
T26. R側SP出力電圧39V=105W出力、 0.5%歪み、 50kHZ。
     L側SP出力電圧29V=105W出力、 0.5%歪み、 50kHZ。
     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250kHz、右=1000kHz。
T27. R側SP出力電圧28V=98W出力、 0.5%歪み、 100kHZ。
     L側SP出力電圧28V=98W出力、 0.5%歪み、 100kHZ。
     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250kHz、右=1MHz。
      寄生振動開始なので、測定中止!
T3. フルパワーなので、24V高速フアンが全回転でクーリング。
C. 修理状況
C11. 修理前 R側ドライブ基板
C12. 修理後 R側ドライブ基板 初段FET(電界効果トランジスター)、バランス・バイアス調整用半固定VR2個、SP接続リレー交換
                      フューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー9個、TR(トランジスター)2個交換
C13. 修理前 R側ドライブ基板裏
C132. 修理前 R側ドライブ基板裏、 半田不良予備軍
C133. 修理前 R側ドライブ基板裏、 半田不良予備軍2
C134. 修理前 R側ドライブ基板裏、 半田不良予備軍3
C135. 再修理中 R側ドライブ基板裏 定電圧TR(トランジスター)の足の銅箔を広げる。
C14. 修理(半田補正)後 R側ドライブ基板裏 半田を全部やり直す。 普通はこれで完成。
C16. 完成R側ドライブ基板裏  洗浄後
C21. 修理前 L側ドライブ基板
C22. 修理後 L側ドライブ基板 初段FET(電界効果トランジスター)、バランス/バイアス調整用半固定VR2個、SP接続リレー交換
                     フューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー9個、TR(トランジスター)2個交換
C23. 修理前 L側ドライブ基板裏
C232. 修理前 L側ドライブ基板裏、 半田不良予備軍
C233. 修理前 L側ドライブ基板裏、 半田不良予備軍2
C234. 修理前 L側ドライブ基板裏、 半田不良予備軍3
C235. 修理中 L側ドライブ基板裏 定電圧TR(トランジスター)の足の銅箔を広げる。
C24. 修理(半田補正)後 L側ドライブ基板裏 半田を全部やり直す。 普通はこれで完成。
C26. 完成L側ドライブ基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C31. 修理前 R側終段FET(電界効果トランジスター)
C312. 修理中 R側終段FET(電界効果トランジスター)、取り付け用絶縁マイカー。
         熱伝導の良い「シリコン製絶縁シート」は比誘電率が、シリコーンオイル=2.60〜2.75、雲母=5〜8と、
         2倍の開きがあり、高域特性に影響が出るので、現在は未採用。
C32. 修理後 R側終段FET(電界効果トランジスター)
C322. 修理前 R側終段FET放熱器裏側埃
C323. 修理(清掃)後 R側終段FET放熱器裏側埃
C33. 修理前 L側終段FET(電界効果トランジスター)
C332. 修理中 L側終段FET(電界効果トランジスター)、取り付け用絶縁マイカー。
         熱伝導の良い「シリコン製絶縁シート」は比誘電率が、シリコーンオイル=2.60〜2.75、雲母=5〜8と、
         2倍の開きがあり、高域特性に影響が出るので、現在は未採用。
C34. 修理後 L側終段FET(電界効果トランジスター)
C342. 修理前 L側終段FET放熱器裏側埃
C343. 修理(清掃)後 L側終段FET放熱器裏側埃
C51. 修理前 電源基板
C512. 修理中 電源基板、電解コンデンサー固定用の接着材が取り除かれていない、当時は溶媒にトルエンが使用されており、銅を腐食する。
C513. 修理中 電源基板、電解コンデンサー固定用の接着材を取り除いた所。
C52. 修理後 電源基板 フューズ入り抵抗全部、電解コンデンサー9個、整流ダイオード10個、TR(トランジスター)4個交換。
C53. 修理前 電源基板裏
C54. 修理(半田補正)後 電源基板裏 半田を全部やり直す
C56. 完成電源基板裏  洗浄後防湿材を塗る
C57. 修理中 絶縁シート
C61. 修理前 RCA端子
C63. 修理前 RCA端子裏
C64. 修理後 RCA端子裏
C68. 完成RCA端子基板裏 洗浄後防湿材を塗る
C71. 修理前 R−SP端子
C72. 修理中 R−SP端子取り付け穴。
C73. 修理中  R−SP接続端子穴加工後
C74. 修理(交換)後 R−SP端子
C75. 修理後  R−SP接続端子裏配線
C81. 修理前 L−SP端子
C82. 修理中 L−SP端子取り付け穴。
C83. 修理中 L−SP接続端子穴加工後。
C84. 修理(交換)後 L−SP端子
C85. 修理後  L−SP接続端子裏配線
C91. 修理前 R側ドライブ基板へのラッピング線
C92. 修理後 R側ドライブ基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
C93. 修理前 L側ドライブ基板へのラッピング線
C94. 修理後 L側ドライブ基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
C95. 修理前 R側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線
C96. 修理後 R側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
C97. 修理前 L側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線
C98. 修理後 L側ドライブ基板−電源基板へのラッピング線に半田を浸み込ませる
CA1. 修理前 電源ケーブル挿入部
CA2. 修理中 電源ケーブル挿入穴。
CA3. 修理中 電源ケーブル挿入穴加工後。
CA4. 修理(交換)後 電源ケーブル挿入
CA5. 修理中 電源ケーブル端末処理。
CA6. 修理中 電源ケーブル端末をラグ板に取り付け・半田処理。
CA7. 完成電源ケーブル、プラグ取り付け
CA8. 修理中 電源SWエスカッション接着。
CB1. 交換部品
CB3. 交換部品、 ビニールが後退した電解コンデンサー。
CC1. 修理前 下から見る
CC2. 修理後 下から見る
E. 調整・測定
E1. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「Tektronix TDS−2024(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「Tektronix TDS−2024(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より100Hz〜10kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A
E21. R側SP出力電圧33V=136W出力、 0.007%歪み、 50HZ。
     L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.006%歪み、 50HZ。
     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. R側SP出力電圧33V=145W出力、 0.008%歪み、 100HZ。
     L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.006%歪み、 100HZ。
     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.013%歪み、 500HZ。
     L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.009%歪み、 500HZ。
     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.016%歪み、 1kHZ。
     L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.011%歪み、 1kHZ。
     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.03%歪み、 5kHZ。
     L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.018%歪み、 5kHZ。
     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E26. R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.035%歪み、 10kHZ。
     L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.019%歪み、 10kHZ。
     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.008%歪み、 50kHZ。
     L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.006%歪み、 50kHZ。
     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=400kHz。
E28. R側SP出力電圧34V=145W出力、 0.024%歪み、 100kHZ。
     L側SP出力電圧34V=145W出力、 0.024%歪み、 100kHZ。
     「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=400kHz。
E3. フルパワーなので、24V高速フアンが全回転でクーリング。
E4. 完成  24時間エージング、 右は HMA-9500. 29台目
                       9500m-u30
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