MusicalFidelity A−1. 10台目 修理記録
平成24年1月16日到着  1月28日完成 
A. 修理前の状況
  • 1989年春、社会人3年目の時に購入しています。 頑張った自分へのご褒美で購入しました。
    5年後には生産中止の報に接し、予備機として同じく「A1R」を購入しました。
    こちらはガリは出ますが、家族用として現役です。
    ようやく気持ちに余裕が生まれてきて、自分用のシステムを組もうと、 大切に仕舞っておいたA1を引っ張り出したのですが、 セレクター不良のようで、音が出ません。


B. 原因
  • 電解コンデンサー容量抜け、各部経年劣化。

C. 修理状況
  • 電解コンデンサー交換。
    配線手直し、補強。
    経年劣化による各部ハンダ補正。
    入力切り替えSWカップリング交換。
    整流ダイオード交換。
    RCA端子交換。
    SP端子交換。
    電源3Pインレットに交換。


D. 使用部品
  • 電解コンデンサー(オーディオコンデンサー使用)        31個。
    フイルムコンデンサー                          4個。
    タイト製のユニバーサル・カップリング                1個。
    整流ダイオード                              4個。
    RCA端子                              6組12個。
    SP端子                                2組4個。
    3Pインレットソケット                           1個


E. 調整・測定

F. 修理費  80,000円   オーバーホール修理

S. MusicalFidelity A−1. の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
A11. 外観 前から見る。
A12. 外観 前右から見る。
A13. 外観 後から見る。
A14. 外観 後左から見る。
A15. 外観 上から見る。
A21. 外観 下から見る。
A22. 外観 下前から見る
A23. 外観 下前左から見る
A24. 外観 下後から見る
A25. 外観 下後右から見る
A31. 点検中、 上蓋裏の放熱シリコングリス。 
A41. 点検中、 上蓋を取り、上から見る。 
A42. 点検中、 基板の止めネジが無い!
A43. 点検中、 基板の止めネジが無い2!
A44. 点検中、 電源電解コンデンサーの被覆が熱で剥け始めている。 
A45. 点検中、 電源電解コンデンサー2の被覆が熱で剥け始めている。 
A46. 点検中、 入力切り替えSWがかなり揺れる
           カップリングも安い物で、「ユニバーサル型」でないので、この「ブレ」を吸収しない
A47. 点検中、 前回修理に交換されたVR。
A51. 点検中 3Pインレット取り付け可能です。
A52. 点検中 SP接続端子
A53. 点検中 入出RCA端子郡
A61. 点検中 電源電解コンデンサーの比較、中=25V/10000μ、両側=交換する、25V/15000μ。
A71. 点検中 絶縁シートが小さい、これではPSE法の耐電圧1000Vに耐えられるか?
C.修理状況。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
C11. 修理前 基板
C111. 修理前 基板、「終段TR(トランジスター)+放熱器」を外す。
C12. 修理後 基板 電解コンデンサー31個、ダイオード4個、フイルムコンデンサー4個交換
C13. 修理前 基板裏
C14. 修理(半田補正)後 基板裏、 半田を全部やり直す。
C15. 完成基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C16. 修理中 メインVR清掃・点検、カシメ構造なので清掃のみ
           写真紛失
C21. 修理前 AMP基板
C22. 修理後 AMP基板
C23. 修理前 AMP基板裏
C24. 修理(半田補正)後 AMP基板裏、 半田を全部やり直す。
C25. 完成AMP基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C31. 修理前 R側AMP基板
C32. 修理後 R側AMP基板
C33. 修理前 R側AMP基板裏
C34. 修理(半田補正)後 R側AMP基板裏
C35. 完成R側AMP基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C41. 修理前 L側AMP基板
C42. 修理後 L側AMP基板
C43. 修理前 L側AMP基板裏
C44. 修理(半田補正)後 L側AMP基板裏、 半田を全部やり直す。
C45. 完成L側AMP基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C51. 修理前  EQ基板
C52. 修理後  EQ基板
C53. 修理前  EQ基板裏
C54. 修理(半田補正)後  EQ基板裏、 半田を全部やり直す。
C55. 完成 EQ基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C61. 修理前  MC基板
C62. 修理後  MC基板
C63. 修理前  MC基板裏
C64. 修理(半田補正)後  MC基板裏、 半田を全部やり直す。
C65. 完成MC基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C71. 修理前 電源基板
C72. 修理後 電源基板
C73. 修理前 電源基板裏
C74. 修理(半田補正)後 電源基板裏、 半田を全部やり直す。
C75. 完成電源基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C81. 修理前 +側電源基板
C82. 修理後 +側電源基板
C83. 修理前 +側電源基板裏
C84. 修理(半田補正)後 +側電源基板裏、 半田を全部やり直す。
C85. 完成 +側電源基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
C91. 修理前 −側電源基板
C92. 修理後 −側電源基板
C93. 修理前 −側電源基板裏
C94. 修理(半田補正)後 −側電源基板裏、 半田を全部やり直す。
C95. 完成 −側電源基板裏 洗浄後+絶縁コーテング材を塗る
CA1. 修理前 SWのカップリング、「ユニバーサル型」でないので、「ブレ」を吸収しない
CA2. 修理後、タイト製のユニバーサル・カップリングを使用、 シャフトの錆も出来るだけ落とす。 
CA3. 修理中 絶縁シートが小さい、これではPSE法の耐電圧1000Vに耐えられるか?
CA4. 修理後 電源トランス、大型の絶縁紙を敷く、2枚重ねる。
CB1. 修理前 入出力RCA端子
CB2. 修理(交換)後 入出力RCA端子、太いケーブルを使用出来るよう、接着材を使用する。
CB3. 修理前 入出力RCA端子裏
CB4. 修理(交換)後 入出力RCA端子裏、太いケーブルを使用出来るよう、接着材を使用する。
CC1. 修理前 SP接続端子、電源コード
CC2. 修理中 3Pインレット取り付け加工中、ポンチを打ち細いドリルで穴開け。
CC3. 修理中  SP接続端子、3Pインレット取り付け、穴加工終了。
CC4. 修理後 SP接続端子、電源コードをインレットソケットに交換
CC5. 修理前 SP接続端子裏、電源コード裏。
CC6. 修理後 SP接続端子裏、インレットソケット裏、太いケーブルを使用出来るよう、接着材を使用する。
CD. 交換部品
CE1. 修理前 上から見る
CE2. 修理後 上から見る
CE3. 完成 綺麗なお尻で帰ります。
E. 測定・調整。 画像をクリックすると、大きく(横幅2050ドット)表示されます。
E1. 出力・歪み率測定・調整
    「見方」。
   上段中 右側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   上段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS8202(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段中 左側SP出力を「Audio Analyzer Panasonic VP−7723B」により測定。
         表示LED、 左端=メモリーNo、 中左=周波数測定、 中右=出力電圧測定、 右端=歪み率測定。
   下段右端 VP−7723Bの基本波除去出力を「owon SDS6062(200MHZ)」で「FFT分析」表示。
   下段左端 オーディオ発振器 VP−7201A より50Hz〜100kHzの信号を出し(歪み率=約0.003%)、ATT+分配器を通し、AMPに入力。
          よって、ダイアル設定出力レベルより低くなります。測定機器の仕様や整備の様子はこちら、「VP−7723B」「VP−7201A」。 FFT画面の見方はこちら。
E21. CD,50Hz入力、R側SP出力電圧15V=28W、 0.36%歪み。
                 L側SP出力電圧15V=28W、 0.34%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E22. CD,100Hz入力、R側SP出力電圧15V=28W、 0.34%歪み。
                   L側SP出力電圧15V=28W、 0.32%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E23. CD,500Hz入力、R側SP出力電圧15V=28W、 0.29%歪み。
                  L側SP出力電圧15V=28W、 0.29%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E24. CD,1kHz入力、R側SP出力電圧15V=28W、 0.26%歪み。
                 L側SP出力電圧15V=28W、 0.26%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E242. CD,1kHz入力、R側SP出力電圧10V=12.5W、 0.075%歪み。
                  L側SP出力電圧10V=12.5W、 0.074%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E25. CD,5kHz入力、R側SP出力電圧15V=28W、 0.174%歪み。
                 L側SP出力電圧15V=28W、 0.175%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E26. CD,10kHz入力、R側SP出力電圧15V=28W、 0.086%歪み。
                  L側SP出力電圧15V=28W、 0.089%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E27. CD,50kHz入力、R側SP出力電圧15V=28W、 0.049%歪み。
                  L側SP出力電圧15V=28W、 0.047%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E28. CD,100kHz入力、R側SP出力電圧15V=28W、 0.11%歪み。
                   L側SP出力電圧15V=28W、 0.11%歪み。
               「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
              この当たりから、フイルターが効いてきます。
E31. MM,50Hz入力、R側SP出力電圧15V=28W、 0.367%歪み。
                  L側SP出力電圧15V=28W、 0.354%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E32. MM,100Hz入力、R側SP出力電圧15V=28W、 0.321%歪み。
                   L側SP出力電圧15V=28W、 0.328%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=250Hz、右=1kHz。
E33. MM,500Hz入力、R側SP出力電圧15V=28W、 0.306%歪み。
                   L側SP出力電圧15V=28W、 0.341%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E34. MM,1kHz入力、R側SP出力電圧15V=28W、 0.276%歪み。
                  L側SP出力電圧15V=28W、 0.331%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E342. MM,1kHz入力、R側SP出力電圧10V=12.5W、 0.089%歪み。
                   L側SP出力電圧10V=12.5W、 0.086%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=2.5kHz、右=10kHz。
E35. MM,5kHz入力、R側SP出力電圧15V=28W、 0.173%歪み。
                  L側SP出力電圧15V=28W、 0.172%歪み。
             「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E36. MM,10kHz入力、R側SP出力電圧15V=28W、 0.106%歪み。
                   L側SP出力電圧15V=28W、 0.107%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=25kHz、右=100kHz。
E37. MM,50kHz入力、R側SP出力電圧15V=28W、 0.07%歪み。
                   L側SP出力電圧15V=28W、 0.067%歪み。
              「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
E38. MM,100kHz入力、R側SP出力電圧15V=28W、 0.175%歪み。
                    L側SP出力電圧15V=28W、 0.173%歪み。
               「FFT分析」のオシロのカーソル周波数、左=100kHz、右=500kHz。
              この当たりから、フイルターが効いてきます。
E4. フルパワーなので、24V高速フアンが全回転でクーリング。
S. MusicalFidelity A−1. の仕様(マニアル・カタログより)
型式 Musical Fidelity A1
定格出力 20W+20W(8Ω)
入力感度/インピーダンス Phono MC= 0.2mV/120Ω
Phono MM= 2mV/47kΩ
CD、Tuner、Aux、Tape= 200mV/47kΩ
RIAA偏差 30Hz〜40kHz ±0.5dB
SN比 Phono MC= 55dB以上
Phono MM= 60dB以上
CD、Tuner、Aux、Tape= 80dB以上
高調波歪率 0.5%未満(8Ω、定格出力時)
消費電力 85W(連続)
外形寸法 幅408×高さ60×奥行249mm
重量 5.5kg
              mfa1-a-z1v mfa1-a-2x
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