GAS THAEDRA. 5台目修理記録
平成16年9月6日到着    9月17日完成
注意 このAMPもプリ出力にコンデンサーが無くDC漏れの可能性が有ります、メインAMPのDC入力端子に接続すると、
    メインAMPが「チンチン」になり壊れます
    更に、音質重視の為、プリ出力に安全(保護)抵抗が有りません!!
    プリ出力をショウトさせると、プリのバッファAMP(出力リレー)が壊れる可能性が有ります
    安全の為、RCAケーブルの接続は電源を切って行いましょう
  • A. 修理前の状況
      片方の出力のピンジャックの接触が悪い事と、音がつぶれているような、かすれているような、風をひいているひとの声のような感じです。
    よく表現出来ませんが、微妙な状態ではなく、完全におかしくなっています。
    15年位前に同じような症状だと思うんですが、修理(オーバーホールかも?)をしています。
    当時は、近くのオーディオショップに持ち込み、そこからどこかに出したようです。そのときすでにメーカーはなく、部品の一部は、オリジナルではないそうです。


  • B.原因
      各部劣化。


  • C.修理状況
      出力リレー回路修理。
      半固定VR交換。
      配線手直し、補強。
      経年劣化による各部ハンダ補正。
      電解コンデンサー交換(オーデオコンデンサー使用)。
      OP−AMP交換。
      TR(トランジスター)交換。

  • D.使用部品
      半固定VR                  14個。
      抵抗。
      電解コンデンサー              55個。
      フイルムコンデンサー           12個。
      OP−AMP                  8個。
      TR(トランジスター)             4個。

  • E.調整・測定

  • F.上位測定機器での調整・測定

  • G.修理費 115,000円     オーバーホール修理。

  • S. GAS THAEDRA の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況
A1. 点検中 上から見る 木製ケース入り
A2. 点検中 清掃後上から見る
A3. 点検中 清掃後下から見る
A4. 点検中 「AUX−1」のRCA端子が緩んでいる
A5. 点検中 この為に、全RCA端子の半田を取り、後パネルを取り外すのが通常の方法、
           しかしそれでは経費がかかりすぎる!
C. 修理状況
C1A. 修理前 定電圧基板
C1A1. 修理前 定電圧基板 放熱が悪い為、上にある電解コンデンサーの頭の剥けが多い
C1B. 修理後 定電圧基板 電解コンデンサー22個、撮影後OP−AMP4個交換(以下同じ)
C1C. 修理前 定電圧基板裏
C1D. 修理(半田補正)後 定電圧基板裏 フイルムコンデンサー8個追加
C1E. 完成定電圧基板裏 不要なフラックスを取り、洗浄する
C2A. 修理前 バッファーAMP基板
C2B. 修理後 バッファーAMP基板 半固定VR4個、電解コンデンサー4個、OP−AMP交換
C2C. 修理前 バッファーAMP基板裏
C2D. 修理(半田補正)後 バッファーAMP基板裏
C2E. 完成バッファーAMP基板裏 不要なフラックスを取り、洗浄する
C3A. 修理前 MM−EQ−AMP基板
C3B. 修理後 MM−EQ−AMP基板 半固定VR4個、電解コンデンサー4個、OP−AMP交換
C3C. 修理前 MM−EQ−AMP基板裏
C3D. 修理(半田補正)後 MM−EQ−AMP基板裏
C3E. 完成MM−EQ−AMP基板裏 不要なフラックスを取り、洗浄する
C4A. 修理前 MC−EQ−AMP基板
C4A1. 修理前 MC−EQ−AMP基板 下から液漏れが始まった電解コンデンサー、右と同じ大きさ
C4B. 修理後 MC−EQ−AMP基板 半固定VR4個、電解コンデンサー10個、OP−AMP1個交換
C4C. 修理前 MC−EQ−AMP基板裏
C4D. 修理(半田補正)後 MC−EQ−AMP基板裏
C4E. 完成MC−EQ−AMP基板裏 不要なフラックスを取り、洗浄する
C5A.TapeCopy・TapeMonitorSW基板
C5B. 修理前 TapeCopy・TapeMonitorSW基板裏
C5C. 修理(半田補正)後 TapeCopy・TapeMonitorSW基板裏
C5D. 完成TapeCopy・TapeMonitorSW基板裏 不要なフラックスを取り、清掃する
C6A. Mode・LowFilter基板
C6B. 修理前 Mode・LowFilter基板裏
C6C. 修理(半田補正)後 Mode・LowFilter基板裏
C6D. 完成Mode・LowFilter基板裏 不要なフラックスを取り、清掃する
C8A. 修理前 トーンコントロールコンデンサー
C8B. 修理後 トーンコントロールコンデンサー8個交換
C9A. 修理前 メイン基板電解コンデンサー
C9B. 修理後 メイン基板電解コンデンサー  電解コンデンサー5個交換
CAA. 修理前 メイン基板裏
CAB. 修理(半田補正)後 メイン基板裏
CAC. 完成メイン基板裏 不要なフラックスを取り、洗浄する
CBA. パネル清掃
CBB. バランスVRのツマミが緩いので、ホット・ボンドで補強する。
CCA. 修理前 上から見る
CCB. 修理後 上から見る
CCC. 修理前 下から見る
CCD. 修理後 下から見る
CD. 交換部品
CE. 完成 やはり木製ケースは良い!!
E. 調整・測定
E1A. 出力/歪み測定・調整
    <見方>
     上左オーデオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出す(歪み率=約0.003%)
     下中=入力波形(オーデオ発振器のTTLレベル) 下右=周波数計
     上左=SP出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
     上中=SP出力電圧測定器、赤針=R出力、黒針=L出力
     上右=SP出力波形オシロ 上=R出力、下=L出力(出力電圧測定器の出力)
E1B. 出力=8Vの出力でも飽和しない! 歪み率=0.01% AUX入力 400HZ
       このAMPは入力ジャックの抜き差し等は、十分注意する事。ミスをするとメインAMPやSPを壊します。
E2A. 出力=0.8V 歪み率=0.01% AUX入力 1000HZ
E2B. 出力=0.8V 歪み率=0.015% AUX入力 400HZ
E3A. 出力=0.8V 歪み率=0.02% MM入力 1000HZ
E3B. 出力=0.8V 歪み率=0.02% MM入力 400HZ
E4A. 出力=0.8V 歪み率=0.01% MC入力 1000HZ。
E4B. 出力=0.8V 歪み率=0.02% MC入力 400HZ
F. 上位測定機器での調整・測定
F0. 下のオーディオアナライザーVP−7732Aで自動測定。
F2A. 「AUX入力」周波数特性 入力=100mV一定  RL共殆ど同じ 薄い色=L
F2B. 「AUX入力」歪み率測定  入力=100mV一定 薄い色=L
F3. 「MM入力」周波数特性 入力=1mV一定
F4. 「MC入力」周波数特性 入力=0.11mV一定
E5. 完成 24時間エージング
S.GAS THAEDRA の仕様(マニアル・カタログより)
型式、価格 コントロール(プリ)アンプ  THAEDRA 価格¥660,000. (株)バブコ
<HEAD AMP/Moving-Coil、Phono>
ゲイン Tape output=69dB、 Main output=90dB
ノイズ 75nV(20Hz〜20kHz)、 32nV(400Hz〜20kHz)
歪率 0.01%以下(出力=2V、20Hz〜20kHz)
RIAA偏差 ±0.5dB(20Hz〜20kHz)
<HEAD AMP/Magnetic Phono>
ゲイン Tape output=42dB、 Main output:63dB
ノイズ 500nV(20Hz〜20kHz)
歪率 0.01%以下(2V、20Hz〜20kHz)
RIAA偏差 ±0.5dB(20Hz〜20kHz)
<High Level
ゲイン Main output=21dB
ノイズ 6μV(20Hz〜20kHz)
歪率 0.01%(出力=2V、20Hz〜20kHz)
周波数特性 DC〜100kHz ±1dB
総合
最大入力 Head amp=3.5mV(1kHz)、 Phono=100mV(1kHz)、 High level=1V R.M.S.
最大出力 10V R.M.S.
外形寸法 430(W)×152(H)×324(D)mm
重量 15.9kg
備考 入出力端子、接続コード・ピンは全て金メッキが施されています。
オプションパーツアンプカード¥8,000
                      thaed5-1p
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