Accuphase E−303 修理記録 |
平成14年7月30到着 8月7日完成 |
A. 修理前の状況
- アキュフェーズのプリメイン E303が突然音がでなくなり知り合いの電気屋を通じメーカーに修理依頼をしたところ、
故障の「原因は、わかったが部品(リレー)がない」 といわれそのまま戻って来ました。
私が社会人になって初めてのボーナスで購入した思い入れのある物なので、残念でしたがあきらめていました。
メインアンプとしては、使えます。
T. 修理前点検測定
C. 修理状況
- 結合コンデンサーは全部交換
SP接続リレー交換
メインAMPバランス、バイアス半固定VR交換
RLドライブ基板/コントロールAMP電解コンデンサー交換
コントロールAMP
FET(電解トランジスター)交換
配線手直し、補強
基板ハンダ補正
D. 使用部品
- SP接続リレー 2個。
半固定VR 6個。
電解コンデンサー 20個。
FET(電解効果トランジスター) 8個。
TR(トランジスター) 個。
抵抗 個。
E. 調整・測定
F. 修理費 65,000円 通常修理。
Y. 納品後のユーザ様メール。
S. Accuphase E−303 の仕様(マニアル・カタログより)
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B. 原因
B1. SP接続リレー焼損、1.5倍の接点容量の物に交換 |
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B2. 終段FET(電解トランジスター)交換
リレーは片側は生きており、出たり/出なかったり/途中で出なくなるのは、
FETのバランスが崩れプロテクト動作の為
キャンタイプは無いのでモールド製、PCは100W→150WにUP |
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B3. 終段基板コンデンサー交換
熱の為、ビニールの剥けたコンデンサー |
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B4. プシュSW修理
バラして修理 |
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T. 修理前点検測定
T1. 出力・歪み率測定・調整
FETは自己回復能力があるので、バラック修理後は1度もプロテクト動作なし
AUX入力 400HZ SP出力電圧30V=112W 歪み率=1.8% |
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T2. AUX入力 1000HZ SP出力電圧30V=112W 歪み率=1.7% |
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C. 修理状況。
C11. 修理前 SP接続リレー(プロテクト)基板 |
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C12. 修理後 SP接続リレー(プロテクト)基板
SP接続リレーは接点容量1.5倍の物に交換、終段TR(トランジスター)の取り付けネジは必ず増す締めする |
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C13. 修理前 SP接続リレー(プロテクト)基板裏 |
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C14. 修理後(半田補正) SP接続リレー(プロテクト)基板裏
大きい電流が流れる所、力のかかる所、高熱になる所は必ず半田補正する |
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C21. 修理前 コントロール基板 |
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C22. 修理後 コントロール基板
初段複合FET(電解効果トランジスター)、半固定VR交換 |
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C23. 修理前 コントロール基板裏 |
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C24. 修理後(半田補正) コントロール基板裏 |
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C31. 修理前 EQ基板 |
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C32. 修理後 EQ基板 |
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C33. 修理前 EQ基板裏 |
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C34. 修理後(半田補正) EQ基板裏 |
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C41. 修理前 終段基板 |
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C42. 修理後 終段基板
フイルムコンデンサー、電解コンデンサ−交換 |
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C43. 修理前 終段基板裏 |
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C45. 修理後 終段基板裏 |
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C51. 修理前 コントロール基板 |
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C52. 修理後 コントロールSW基板。 メタライズド・フイルムコンデンサー、BP−CON取り替え |
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C53. 修理前 コントロールSW基板裏 |
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C54. 修理後(半田補正) コントロールSW基板裏 |
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C61. 基板を抜かれた本体 |
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C71. 完成 上から見る |
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C72. 完成 下から見る |
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C8. 交換部品 |
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E. 測定・調整
E1. 出力・歪み率測定・調整
SP出力電圧34V=144W 歪み率=0.08% MC入力 1000HZ |
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E2. SP出力電圧34V=144W 歪み率=0.09% MC入力 400HZ |
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E3. SP出力電圧34V=144W 歪み率=0.08% AUX入力 1000HZ |
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E4. SP出力電圧34V=144W 歪み率=0.07% AUX入力 400HZ |
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E5. 24時間エージングで完成 |
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Y. 納品後のユーザ様メール。
- E303無事に届きました。
早速セッティングして聞きました。
前よりもクリアーナ音がします。
私は、真空管の温かみのある音が好きで、ずっと石のアンプは聞いてなかったのですが、
久しぶりに聞くとこれはこれで、新鮮な音に聞こえます。
おそらくこのアンプへの愛着心がそうさせているのだと思います。
末永く大事にしたいと思っています。
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S. Accuphase E−303 の仕様(マニアル・カタログより) |
型式 |
ステレオプリメインアンプ E−303 |
定格出力(High Level Input、
両ch動作時、20Hz〜20kHz、
歪率0.02%以下) |
4Ω負荷=180W/ch
8Ω負荷=130W/ch
16Ω負荷=65W/ch |
高調波歪率(20Hz〜20kHz間) |
High Level input→output=0.02%以下(定格出力時)
High Level input→Pre out=0.005%以下(定格出力時)
DISC(Head Amp=off)→Tape Rec out=0.005%以下(6V出力時)
DISC(Head Amp=on)→Tape Rec out=0.01%以下(2V出力時) |
IM歪率(新IHF) |
0.01%以下(High Level Input、定格出力時) |
周波数特性(新IHF) |
High Level Input=20Hz〜20000Hz +0 -0.2dB(定格出力時)
DISC Input=20Hz〜20000Hz +0.2 -0.2dB(定格出力時)
Main Amp Input=20〜20000Hz +0,-0.2dB(定格出力時)
1.5〜300000Hz +0,-3.0dB(1W出力時) |
ダンピングファクター |
80(8Ω負荷、40Hz) |
定格入力/入力インピーダンス |
DISC1(Head Amp=OFF)=2.5mV/100、47k、82k、150kΩ
DISC1(Head Amp=ON)=0.125mV/100Ω
DISC2(Head Amp=OFF)=2.5mV/47kΩ
DISC2(Head Amp=ON)=0.125mV/100Ω
High Level Input=160mV/47kΩ
Main Input=1.3V/47kΩ |
DISC最大入力(歪率0.005%、1000Hz) |
Head Amp OFF=300mVrms
Head Amp ON=15mVrms |
定格出力/出力インピーダンス |
Pre Output=1.3V/200Ω
Tape Rec Output=160mV/200Ω(DISCの場合)
Headphones=0.32V/適合インピーダンス4〜32Ω |
ゲイン |
Main Input→Output=27.8dB
High Level Input→Pre Output=18.4dB
DISC Input(Head Amp=OFF)→Tape Rec Output=36dB
DISC Input(Head Amp=ON)→Tape Rec Output=62dB |
S/N / 入力換算雑音
(入力ショート、IHF-Aカーブ、定格入力時) |
Main Input=115dB/-112dBV
High Level Input=100dB/-116dBV
DISC Input(Head Amp=OFF)=86dB/-138dBV
DISC Input(Head Amp=ON)=72dB/-150dBV |
音量調整連動誤差 |
1dB以内 |
トーンコントロール
10ステップコントロール。
ターンオーバー・ポイント
低音=200,500Hz、
高音=2kHz,7kHz |
低音。
500Hz=±10dB(100Hz)、200Hz=±10dB(50Hz)、2dBステップ。
高音。
2kHz=±10dB(10kHz)、7kHz=±10dB(50kHz)、2dBステップ。
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ラウドネスコンペンセーター |
COMP1=+6dB(50Hz)
COMP2=+9dB(50Hz)
COMP3=+10dB(50Hz)、+4dB(15kHz)、+6dB(20kHz)。
(ボリュームコントロール、-30dBにて) |
サブソニックフィルター |
17Hz、-12dB/oct |
アッテネーター |
-20dB |
パワーメーター |
対数圧縮型ピークレベル指示、 dB及び8Ω負荷時の出力直読 |
負荷インピーダンス |
4〜16Ω |
使用半導体 |
113Tr、18FET、2IC、39Di |
電源 |
100V、117V、220V、240V/50Hz、60Hz |
消費電力 |
無入力時=100W
8Ω負荷定格出力時=490W |
外形寸法 |
幅445×高さ160(脚含む)×奥行370mm |
重量 |
20kg |
価格/発売日 |
¥250,000 /1978年 |
別売 |
ウッドキャビネット A-8、\15,000 |
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e-303z |
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