Marantz 8B. 2台目修理記録
同時修理「marantz 7B」はこちら     平成20年3月10日持込   平成21年6月18日完成
A. 修理前の状況
  • 20年ぶりに 物置から出してみました。
    ステレオに詳しい友人にテスターで チェックしてもらったのですが、案の定コンデンサーや真空管は 交換した方がいいだろうとのことでした。

T. 修理前点検測定

B. 原因
  • 経年変化による劣化。
    電源ブロック電解コンデンサー劣化(液漏れ)。

C. 修理状況
  • 電解コンデンサー交換。
    配線手直し、補強。
    整流ダイオード交換。
    電源ブロック電解コンデンサー交換。

. TubeTester HickokTV−2B/Uによる付属真空管測定

D. 使用部品

  • 電解コンデンサー                              8個。
    整流ダイオード                                5個。
E. 調整・測定

F. 修理費      40,000円      通常修理、 真空管別途。
                           3台目からの、お馴染みさん価格


S. Marantz 8B. の仕様(カタログ・マニアルより)

A. 修理前の状況
A11. 点検中 前から見る、非常に綺麗!
A12. 点検中 ボンネットを取り、前から見る
A13. 点検中 後から見る
A14. 点検中 上から見る
A15. 点検中 真空管を抜き、上から見る
A3. 点検中 下蓋を取り、下から見る
A4. 点検中 EL−34(6CA7)の比較、印字文字の焼け具合に差がある
A5. 点検中 交換する電源回路の電解コンデンサー。
           左=付いていた物、 右=交換する新しい物、
           上...左=40μ×2+20μ/500WV、 左=100μ/500WV×2(使用せず)
           中...左=60μ/350WV、    左=330μ/400WV
           下...左=60μ/350WV、    左=330μ/400WV
A6. 点検中 長い間通電していない「トランスの高圧巻き線」は湿気を含み、絶縁力が落ちているので、
           巻き線に直流を流し、銅損の熱で乾燥させる。巻き線の電流を考慮し、長時間通電する(10〜20時間連続)
           下2台が出力トランス用、上が電源トランス用の使用している
T. 修理前点検測定(バラック修理後)
T1. 出力・歪み率測定
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定 下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定
T2. R側SP出力9V=10W 歪み率=10% 測定レンジ=10% 1000HZ
T3. R側SP出力9V=10W 歪み率=10% 測定レンジ=10% 400HZ
T4. L側SP出力13V=21W 歪み率=3% 測定レンジ=10% 1000HZ
T5. L側SP出力13V=21W 歪み率=3% 測定レンジ=10% 400HZ
C. 修理状況
C1. 修理前
C2. 修理後
C3. 交換部品
U.  TubeTester HickokTV−2B/Uによる付属真空管測定
U1.  右のデジタルオシロはデモで拝借<<YOKOGAWA DLM2024>>
U11. 付属6BH6「A」測定。 Gm=5000μmho
        Cレンジ=6000μmhoレンジでの測定、「Ep=250V、Esg=150VEg1=−1V」。
        真空管ハンドブック(規格表)の、
        6BH6相互コンダクタンス=4600μmho、 「Ep=250V、Esg=150V、Eg1=−1V」
1960/1962/1964/1966ナショナル真空管ハンドブック、1995オーディオ用真空管マニアル、60/62/69東芝電子管ハンドブック、1962日立電子管ハンドブック、1965/1971全日本真空管マニュアル、RC15/19/26/27/28/29/30 Receiving Tube Manual、1966/実用真空管ハンドブック、1995世界の真空管カタログより。
U12. 付属6BH6「A」測定の入出力波形。 赤色=グリッド電圧、黄色=プレート電圧
U13. 付属6BH6「B」測定。 Gm=4600μmho。
        Cレンジ=6000μmhoレンジでの測定、「Ep=250V、Esg=150VEg1=−1V」。
U14. 付属6BH6「B」測定の入出力波形。 赤色=グリッド電圧、黄色=プレート電圧
U21. 付属6FQ7「A」ユニット1測定。 Gm=2200μmho。
        Cレンジ=3000μmhoレンジでの測定、「Ep=250V、Esg=150VEg1=−1V」。
        真空管ハンドブック(規格表)の、
        6FQ7相互コンダクタンス=2600μmho、 「Ep=250V、Eg1=−8V」
1960/1962/1964/1966ナショナル真空管ハンドブック、1995オーディオ用真空管マニアル、60/62/69東芝電子管ハンドブック、1962日立電子管ハンドブック、1965/1971全日本真空管マニュアル、RC15/19/26/27/28/29/30 Receiving Tube Manual、1966/実用真空管ハンドブック、1995世界の真空管カタログより。
U22. 付属6FQ7「A」ユニット2測定。 Gm=2400μmho
U23. 付属6FQ7「A」測定の入出力波形。 赤色=グリッド電圧、黄色=プレート電圧
U31. 付属6FQ7「B」ユニット1測定。 Gm=2400μmho。
        Cレンジ=3000μmhoレンジでの測定、「Ep=250V、Esg=150VEg1=−1V」。
U32. 付属6FQ7「B」ユニット2測定。 Gm=2100μmho
U33. 付属6FQ7「B」測定の入出力波形。 赤色=グリッド電圧、黄色=プレート電圧
U41. 付属6CA7「A1」測定。 Gm=8000μmho
       Bレンジ=15000μmhoレンジでの測定、「Ep=250V、Esg=250VEg1=−13.5V」。
       真空管ハンドブック(規格表)の、
       6CA7相互コンダクタンス=11000μmho、「Ep=250V、Esg=250V、Ip=70mA、Eg1=−14V」
1960/1962/1964/1966ナショナル真空管ハンドブック、1995オーディオ用真空管マニアル、60/62/69東芝電子管ハンドブック、1962日立電子管ハンドブック、1965/1971全日本真空管マニュアル、RC15/19/26/27/28/29/30 Receiving Tube Manual、1966/実用真空管ハンドブック、1995世界の真空管カタログより。
U42. 付属6CA7「A1」測定の入出力波形。 赤色=グリッド電圧、黄色=プレート電圧
U51. 付属6CA7「A2」測定。 Gm=7000μmho。
        Bレンジ=15000μmhoレンジでの測定、「Ep=250V、Esg=250VEg1=−13.5V」。
U52. 付属6CA7「A2」測定の入出力波形。 赤色=グリッド電圧、黄色=プレート電圧
U61. 付属6CA7「B1」測定。 Gm=7000μmho
        Bレンジ=15000μmhoレンジでの測定、「Ep=250V、Esg=250VEg1=−13.5V」。
U62. 付属6CA7「B1」測定の入出力波形。 赤色=グリッド電圧、黄色=プレート電圧
U71. 付属6CA7「B2」測定。 Gm=7000μmho。
        Bレンジ=15000μmhoレンジでの測定、「Ep=250V、Esg=250VEg1=−13.5V」。
U72. 付属6CA7「B2」測定の入出力波形。 赤色=グリッド電圧、黄色=プレート電圧
E. 調整・測定
E1. 出力・歪み率測定。
    <見方>
   下段左端 オーディオ発振器より400HZ・1KHZの信号を出し(歪み率=約0.003%)これをAMPに入力し、出力を測定
   下段中左 オシロ=入力波形(オーディオ発振器のTTLレベル)   下段中右上=周波数計
   上段左端 電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   上段中左 歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   上段中右 電圧計=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   上段右端 オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力(実際にはRL電圧計の出力「Max1V」を観測)
   下段中右上 デジタル電圧計=R出力電圧測定 下段中右下 デジタル電圧計=L出力電圧測定
E21. R側SP出力18V=40W 歪み率=0.28% 測定レンジ=0.3% 1000HZ
E22. L側SP出力18V=40W 歪み率=0.24% 測定レンジ=0.3% 1000HZ
E24. R側SP出力18V=40W 歪み率=0.25% 測定レンジ=0.3% 400HZ
E25. L側SP出力18V=40W 歪み率=0.28% 測定レンジ=0.3% 400HZ
E3. 引き続き24時間エージング。 左は「Musical Fidelity A1.20 Special Limited. 2台目
E41. 完成前から見る。
E42. 完成前右から見る。
E43. 完成後から見る。
E44. 完成後左から見る。
E45. 完成上から見る。
E46. 完成下から見る。
E47. 完成下前から見る。
E48. 完成下前左から見る。
E49. 完成下後から見る。
E4A. 完成下後右から見る。
E5. 完成、引き続き24時間エージング。
S. Marantz 8B. の仕様(カタログ・マニアルより)
型式 管球式ステレオパワーアンプ Model 8B
定格出力(30Hz〜20kHz) 35W+35W(4Ω)
35W+35W(8Ω)
35W+35W(16Ω)
3極管接続の場合 約15W+15W(8Ω)
全高調波歪率(1kHz、1W、8Ω) 0.1%
周波数特性(1W、8Ω) 20Hz〜40kHz ±1dB
入力感度/インピーダンス(35W) 1.3V/250kΩ
S/N比(EIAJ) 90dB
使用真空管 EL34(6CA7)×4本、6BH6×2本、6CG7×2本
電源電圧 AC100V、50Hz/60Hz
消費電力(電気用品取締法) 190W
外形寸法 幅348×高さ191×奥行273mm
重量 22.5kg
価格 1953年〜1961年 \165,000
レプリカ \360,000 1995年発売
       
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