Sansui AU−X11 修理記録
平成13年11月
A. 修理前の状況
  • 使用中、1回ポンとかパンといった何か弾けるような小さな音がした。
    モクモクといった感じではなく、モヤーといった感じです。
    部屋の中はつんと鼻につき、眼にしむ異臭が充満していました。
    電気入らず。

B. 原因
  • このAMP過去に修理履歴が有り、ハンダ付けがへたくそで、素人が修理しています。
    使用するTR(トランジスター)が、適当な物でなく、損失不足の安物です。
    そのお陰で片側全滅です。

C. 修理状況
  • 終段TR(トランジスター)交換。
    ドライバ−AMPのTR(トランジスター)交換。
    メインAMPのFET(電界効果トランジスター)交換。
    バイアス/バランス調整用 半固定VR交換 。
    メインAMPのTR(トランジスター)交換。
    コントロ−ルAMPのTR(トランジスター)、FET(電界効果トランジスター)交換。
    イコライザ−AMPのTR(トランジスター)、FET(電界効果トランジスター) 交換。
    配線手直し、補強。

 

D. 使用部品
  • 純正終段TR(トランジスター)             8個(150W損失)。
    バランス、バイアス調整用 半固定VR     4個。
    ドライブAMPTR(トランジスター)          24個。
    TR(トランジスター)                  8個。
    FET(電界効果トランジスター)             8個。
    電解コンデンサー                    8個。
    抵抗                         26個。

E. 修理費  75,000円        通常修理

S. Sansui AU−X11 の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況
1. 使用されていた、損失不足の為壊れた終段TR(トランジスター)、取り付け片も悪い。
  本来はキャンタイプの物を使用する。
C. 修理状況
2. 修理前のドライブ基板
3. 修理後のドライブ基板
4. 経年変化で、半田が浮いている。拡大して見てください。
5. 経年変化で、半田が浮いている。拡大して見てください。
6. 整流/プロテクト基板の半田補正前の基板、浮いているのが解りますか??
7. EQ/MC−AMPのソケット基板の半田補正、ハンダは十分盛る、単純作業。
8. EQ/MC−AMPの電源供給基板の半田補正
9. コントロールAMP基板の半田補正、後ろはEQ/MC−AMPの電源基板。
10. EQ−AMPの基板の半田補正。
11. MC−AMP基板の半田補正。
12. バランス/バイアス調整、電圧計の替わりにオシロを使用する。異常現象を捕らえやすい。
E. 測定・調整
13. 出力確認/調整。
14. 36V=162W/8Ω
15. 上下蓋にラッカーを軽く吹き着け、側板はウレタンを軽く塗り、綺麗になって、
   多分1000Km以上の距離を旅した疲れを癒す。 24時間エージング
S. Sansui AU−X11 の仕様(マニアル・カタログより) 
形式  スーパーインテグレーテッドアンプ AU-X11
メイン部 回路方式 SUPER FEEDFORWARD&DD/DC
実効出力 (5Hz〜20kHz,THD0.004%)、 160W+160W(8Ω)
(5Hz〜20kHz,THD0.004%)、 220W+220W(4Ω)
(1kHz,THD0.003%)、 160W+160W(8Ω)
(1kHz,THD0.005%)、 220W+220W(4Ω)
全高調波歪率
(5Hz〜20kHz)
0.004%以下(8Ω)、0.006%以下(4Ω)
混変調歪率 (60Hz:7kHz=4:1) 0.004%以下(8Ω)、0.006%以下(4Ω)
出力帯域幅 (IHF,THD0.02%) 5Hz〜100kHz(8Ω)
ダンピングファクター 100(IHF,10Hz〜20kHz,8Ω)
周波数特性(1W) DC〜300kHz(+0dB−3dB)
入力感度/入力インピーダンス 1V/25kΩ(1kΩ)
残留雑音 POWER AMP 0.2mV(8Ω)
PRE AMP+POWER AMP 0.4mV(8Ω)
ライズタイム/フォールタイム 0.5μsec
スルーレイト ±230V/μsec(8Ω)
インサイドスルーレイト ±260V/μsec(8Ω)
エンベロープ歪 測定限界以下
TIM歪 想定限界以下
入出力位相 同相
ヘッドホン端子出力 150mW(8Ω)
負荷インピーダンス 4〜8Ω
使用スピーカー 4〜16Ω(A,B) 、8〜16Ω(A+B)
プリ部 回路方式 MC AMP コンプリンメンタリーFET(電界効果トランジスター)入力,ICL
MM AMP DD/DC SERVO EQUALIZER 
入力感度/入力インピーダンス (1kHz) PHONO-1,2(MM) 2.5mV(47kΩ)
PHONO-1,2(MC) High 85μV(30Ω)
             Low 270μV(100Ω)
AUX,TUNER    200mV(33kΩ)
TAPE PLAY-1,2(PIN)  200mV(33kΩ)
最大許容入力 (1kHz,THD0.01%) PHONO-1,2(MM) 330mV、PHONO-1,2(MC) 40mV
出力電圧(1kHz) TAPE REC-1,2(PIN) 200mV(47kΩ時)
PRE OUT-1,2      1V(47kΩ時)
MAX PRE OUT(THD0.05%) 10V(47kΩ時)
出力インピーダンス(1kHz) TAPE REC-1,2(PIN) 600Ω以下
PRE AMP OUT-1,2  600Ω以下
全高調波歪率
      (20Hz〜20kHz,20V出力時)
 PHONO-1,2(MM)REC OUT 0.005%以下
 PHONO-1,2(MC)REC OUT 0.005%以下
混変調歪率
(70Hz:7kHz=4:1)
AUX,TUNER,TAPE PLAT-1,2(1V時) 0.005%以下
周波数特性 PHONO-1,2 =(MC,RIAA偏差,20Hz〜20kHz)±0.2dB
PHONO-1,2 =(MM,RIAA偏差,20Hz〜20kHz)±0.3dB
AUX,TUNER,TAPE PLAY-1,2 = (DC〜300kHz)+0dB,−3dB
SN比
(Aネットワーク,ショートサーキット)
PHONO-1,2(MC) 77dB以上
PHONO-1,2(MM) 91dB以上
AUX,TUNER,TAPE PLAY-1,2 110dB以上
入力換算雑音
(Aネットワーク,ショートサーキット)
PHONO-1,2(MC) −156dBV
PHONO-1,2(MM) −143dBV
AUX,TUNER,TAPE PLAY-1,2 −125dBV
チャンネルセパレーション
(IHF,1kHz)
PHONO-1,2(MC) 50dB以上
PHONO-1,2(MM) 70dB以上
AUX,TUNER,TAPE PLAY-1,2 90dB以上
入力間セパレーション
(1kHz,ショートサーキット)
TUNER−PHONO-1,2(MM) 90dB以上
TAPE PLAY-1,2−PHONO-1,2(MM) 90dB以上
TUNER−TAPE PLAY-1,2 90dB以上
TAPE PLAY-1−TAPE PLAY-2 100dB以上
サブソニックフィルター 16Hz(−3dB,6dB/oct)
入出力位相 PHONO MM→SP OUT 同相
PHONO MC→SP OUT 同相
定格消費電力 (電気用品取締法) 400W
寸法 515W×197H×450Dmm
重量 28kg
価格 ¥275,000/1979年〜1982年頃。
                      au-x11-g
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