Sansui AU−D907X Decade. 4台目修理記録 |
平成14年6月7日到着 平成14年6月28日完成 |
注意 このAMPはRL−SPのアース側にもAMPが入っています
よって、AMPのシャーシにSPの線(アース側)を接続してはいけません、共通にしてもいけません、終段TRが死にます |
- 修理前の状況
左のCHから不定期にガリ音が出始め、まったく音がでなくなるときもあります。
最近では右CHにもその状況が出始め、ひどいときは 両CHともそういう状態になるときもあります。
時には正常な場合もありますが、私はクラシックだけを聴きますので、突然そういう状態になるとストレスがたまるので、買い替えも検討しましたが、このアンプは借金までして初めて買ったもので、非常に愛着があり出来るものなら修理して使いたいと思っています。
一度メーカーに修理に出したのですが、パーツを1点換えて戻ってきたのを聴いてみたら、全然直っていなくて工賃の1万円を損しました。 もう古いものなので、メーカーもちゃんと直す気がないのかもしれないと思い、あきらめかけていたのですが、
- 原因
経年変化による劣化
- 修理状況
AMPのバランス/バイアス半固定VR交換、13mmΦ高級品。
メインAMPの初段FET(電界効果トランジスター)交換
コントロールAMPの初段FET(電界効果トランジスター)交換
SP接続リレ−交換
SP接続端子交換
メインVR交換
バランスVR
表示ランプ交換
取り外し、各基板の半田不良を修理します、所謂、半田補正作業。
- 使用部品
バランス、バイアス調整用 半固定VR 10個
FET(電界効果トランジスター) 4個
TR(トランジスター) 6個
SP接続リレー 2個
SP接続端子 1個
メインVR 1個
バランスVR 1個
表示ランプ 1個
- 修理費 38,000円 通常修理。
SP接続端子/メインVR/バランスVR支給。
- Sansui AU−D907X Decade の仕様(マニアル・カタログより)
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1.製作仕様書が悪く、ジャンパー線が基板の他のラインの上にある、絶縁は塗料のみ
制作者は何も考えず、内側に曲げるだけ |
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2.他の方向に曲げて、修理後 |
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3.RLドライブ基板修理、FET(電界効果トランジスター)、半固定VR交換 |
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4.ハンダ不良個所 |
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5.RLドライブ基板半田補正、左=作業中、右=終了 |
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6.ドライブ基板修理取り付け、隙間を狭め、半田の強度を増す |
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7.RCA端子が付いた入力切り替え基板の半田補正
力が加わる所なので、十分ハンダを盛る |
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8.EQ・コントロール基板修理、FET(電界効果トランジスター)、半固定VR交換 |
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9.EQ・コントロール基板の半田補正 |
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10.パネルを取り、トーン基板、定電圧基板の修理 |
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11.トーン基板ハンダ補正、バランスVR、メインVR交換 |
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12.定電圧基板のハンダ補正 |
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13.パネルの裏、接着が取れている |
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14.パネル修理、他の所もシアノ・アクリレイトを流し込む |
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15.パネル洗浄 |
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16.SP出力リレー交換 |
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17.SP出力リレー基板ハンダ補正 |
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18.交換したSP接続端子とSP接続リレ−
SP接続端子=修理時、取り外すとき爪を折り、補強してある、修理者の責なので交換すべきでは
SP接続リレー=接点復活材使用で腐食している |
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19.完成、下から見る |
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20.完成、上から見る |
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21.出力/歪み率測定・調整 |
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22.出力38V=180W 歪み率0.03% MC入力=1000HZ=右下入力波形
左=黒針=上、左=赤針=下 |
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23.出力38V=180W 歪み率0.03% MC入力=400HZ=右下入力波形
左=黒針=上、左=赤針=下 |
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S. Sansui AU−D907X Decade の仕様(マニアル・カタログより) |
型式 |
インテグレーテッドDCアンプ AU-D907X (Decade) |
パワーアンプ部 Xバランス・アンプ(Twin Diamond Balanced Drive Amp)方式 |
実効出力(両ch駆動) |
180W+180W(6Ω、10Hz〜20kHz)
160W+160W(8Ω、10Hz〜20kHz)
250W+250W(4Ω、1kHz)
210W+210W(6Ω、1kHz)
180W+180W(8Ω、1kHz) |
全高調波歪率 |
0.003%(8Ω、10Hz〜20kHz、実効出力時)
0.005%(6Ω、10Hz〜20kHz、1/2実効出力時) |
混変調歪率(60Hz=7kHz=4=1) |
0.003%(8Ω、実効出力時) |
出力帯域幅(IHF、両ch動作、THD0.03%) |
5Hz〜80kHz |
ダンピングファクター(新IHF、20Hz〜20kHz) |
100(6Ω) |
周波数特性(1W) |
DC〜300kHz +0 -3dB |
エンベロープ歪 |
測定限界以下 |
TIM歪(Sawtooth法) |
測定限界以下 |
スルーレイト |
±300V/μsec(6Ω) |
ライズタイム |
0.5μsec |
イコライザーアンプ部(Hi-Precisionイコライザー) |
入力感度/入力インピーダンス(1kHz) |
Phono MM=2.5mV/47kΩ
Phono High MC=2.5mV/100Ω
Phono MC Low=100μV/3.2Ω(MCトランス採用)
Phono MC High=300μV/40Ω(MCトランス採用)
CD、Tuner、Tape1、2=150mV/47kΩ |
Phono最大許容入力(1kHz、THD 0.01%) |
MM=300mV
High MC=300mV
MC High=35mV(トランス方式) |
出力レベル/インピーダンス |
Tape rec=150mV/600Ω |
RIAA偏差(MM、Rec out) |
20Hz〜300kHz ±0.2dB |
SN比(Aネットワーク、ショートサーキット) |
Phono MM=90dB
Phono MC=80dB以上(100μV)
CD、Tuner、Tape=110dB |
トーンコントロール |
Bass最大変化量=±10dB(20Hz)
Treble最大変化量=±10dB(20kHz) |
トーンセレクター |
Bass=100Hz、200Hz
Treble=4kHz、8kHz |
サブソニックフィルター |
16Hz(-3dB、6dB/oct) |
オーディオミューティング |
-20dB |
総合 |
定格消費電力(電気用品取締法) |
370W |
外形寸法 |
幅466x高さ161x奥行431mm |
重量 |
20.5kg |
価格 |
189,000(1984年発売) |
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d907xd3k |
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