Sansui AU−D907 Limited.  7台目修理記録
使用上の注意                                       平成14年7月8日持ち込み 7月20日完成
  1. 修理前の状況
    • 前面パネルのJumpスイッチをoffにしていると、ものすいごい「ガリガリ」というノイズ(R) が出ます。
      出ないときはまったく出ないので、忘れた頃にスイッチを入れて「お、今日はいけるな」と楽しむのですが、
      運が良くても数時間後にはガリガリと鳴り出し、ひどい時はプロテクターが働き、LEDが点滅です。
    • Jumpスイッチをonにしますと、比較的ましに聴けますが、左右バランスが大きく右にずれbalnaceツマミを左に90度以上も廻すことがあります。
      ノイズもやはりありますが、上述の「ガリガリ」のようなスピーカが壊れるのではと思うほどの音ではありません。
      また、どうも歪の多い音に聴こえます。
      Jump on状態ではまだプロテクターが作動したことはありません。
    • セレクターは接触不良だらけ、根気良く繋がるまで廻して使ってます。
    • 現在のアンプの状況です。
        @各セレクターガリ有り。
        Aバランスつまみガリ大(5年ほど触っていませんでした)
        B歪みっぽい気がする。(ソースによるかもしれません)
        Cほぼ毎日PM9〜10時頃電気を入れ翌朝切る (寮で電気代が掛からないので寝るとき入れっぱなし)
        Dヴォリュームは電源を入れてプロテクタが外れてから左一杯の位置から上げていく。
          電源を切るときは左一杯に回してから電源を切る。
        E置き場の関係で直接DAT等を上に積んでおり、天板の上は20mmくらいしか明けていないため、一晩経つと
          無音でもパネルが暖かくなる。 (HP拝見して50mm以上空けようと考えています。)
        Fメインで聞いているのはラジオの深夜放送の録音、たまに聞くのはCDやVIDEO
          学生時代はレコード(MC/MM)を聞いていたが、現在4畳半でレコードは聴けない。
          (30過ぎで退寮となり、アパート住まいになるので、その時はレコードを聴きたい)
        G買ってから一度もプロテクタを効かせていない。

  2. 原因
    各AMPの初段FET(電界効果トランジスター)/終段TR(トランジスター)の劣化

  3. 修理状況
     メインAMPの調整用 半固定VR交換
     メインAMPのTR(トランジスタ-)/初段FET(電界効果トランジスター)交換
     コントロールAMPのFET(電界効果トランジスター)交換、
     イコライザ−AMPのFET(電界効果トランジスター) 交換
     SP接続リレー交換(容量1.5倍の同型新タイプ使用)
     結合コンデンサー交換
     配線手直し、補強

  4. 使用部品
     SP接続リレー                           2個
     バランス、バイアス調整用 半固定VR            6個
     イコライザ−AMP FET(電界効果トランジスター)        2個
     コントロールAMP FET(電界効果トランジスター)        2個
     電解コンデンサー                          2個
     フイルコンデンサー                        6個
     抵抗 

        
  5. 修理費 38,000円    通常修理。
  6. Sansui AU−D907 Limited の仕様(カタログ・マニアルより)
1.SP接続リレーの交換
2.入力端子の半田補正
3.全面パネル取り外す
4.コントロールAMP FET(電界効果トランジスター)/半固定VR/カップリング・コンデンサー交換
5.コントロールAMPの半田補正
6.パネル・ツマミ清掃
7.ドライブ基板修理後、交換部品は半固定VR=4個、複合FET(電界効果トランジスター)=2個
  音質改善のため、ペーパー・コンデンサーをメタライズド・フイルムコンデンサーに交換
8.ドライブ基板裏の半田補正、光っている所。
9.メイン−AMP交換部品
10.EQ−AMP修理、カップリング・コンデンサー交換
11.EQ−AMP基盤半田補正
12.出力/歪み測定・調整
13. 29V=105W/8Ω 歪み率=0.07% at=1000HZ AUX端子入力
   右=赤針=上、左=黒針=下、右下オシロ=入力波形
14. 29V=105W/8Ω 歪み率=0.08% at=400HZ AUX端子入力
   右=赤針=上、左=黒針=下、右下オシロ=入力波形
15.29V=105W/8Ω 歪み率=0.06% at=1000HZ MM端子入力
   右=赤針=上、左=黒針=下、右下オシロ=入力波形
16.29V=105W/8Ω 歪み率=0.06% at=400HZ MM端子入力
   右=赤針=上、左=黒針=下、右下オシロ=入力波形
17.交換部品
18.完成上から
19.完成下から
20. 修理完成し、24時間エージング中。
S. Sansui AU−D907 Limited の仕様(カタログ・マニアルより) 
型式 ワイドレンジDCプリメインアンプ AU−D907 Limited
パワーアンプ部
実効出力 100W+100W(8Ω、10Hz〜20kHz、THD 0.008%)
100W+100W(8Ω、1kHz、THD 0.003%)
全高調波歪率 0.008%以下(10Hz〜20kHz、実効出力時、8Ω)
混変調歪率(60Hz:7kHz=4:1) 0.008%以下
出力帯域幅 3Hz〜70kHz(IHF、両ch動作、THD0.02%、8Ω)
ダンピングファクター 100(IHF、両ch動作、1kHz、8Ω)
周波数特性(1W) DC〜500kHz +0 -3dB
入力感度/インピーダンス(1kHz) 1V/47kΩ
SN比 125dB以上(IHF、Aネットワーク、ショートサーキット)
チャンネルセパレーション 95dB以上(IHF、1kHz)
ライズタイム 0.5μsec
スルーレイト(8Ω) ±200V/μsec
インサイドスルーレイト(8Ω) ±300V/μsec
TIM歪(SAWTOOTH法、8Ω) 0.001%以下(LPF、100KHz)
エンベロープ歪(8Ω) 0.001%以下
プリアンプ部
入力感度/インピーダンス(1kHz) Phono-1 MM=2.5mV/47kΩ
Phono-1 MC=0.1mV/10Ω
Phono-2 MM=2.5mV/47kΩ
AUX、Tuner、Tape Play 1、2=150mV/30kΩ
MC適合インピーダンス 100Ω以下
Phono最大許容入力(1kHz) Phono MM(THD 0.01%)=350mV
Phono MC(THD 0.03%)=30mV
出力電圧(1kHz) Tape Rec 1、2(PIN)=150mV(47kΩ時)
Pre Out=1V(47kΩ時)
Max Pre Out(THD 0.05%)=4V(47kΩ時)
出力インピーダンス(1kHz) Tape Rec 1、2=600Ω以下
全高調波歪率 Phono MC(1kHz、6V)=0.005%以下
Phono MM(20Hz〜20kHz、6V)=0.005%以下
AUX、Tuner、Tape Play 1、2(20Hz〜20kHz、1V)=0.005%以下
混変調歪率(60Hz=7kHz=4:1) AUX、Tuner、Tape Play 1、2(1V)=0.005%以下
周波数特性 RIAA偏差(Phono 1、2、20Hz〜20kHz)=±0.2dB
AUX、Tuner、Tape Play 1、2=5Hz〜100kHz、+0 -1dB
SN比(IHF、Aネットワーク、
ショートサーキット)
Phono MC(入力換算)=-154dBV
Phono MM=90dB以上
AUX、Tuner、Tape Play 1、2=100dB以上
チャンネルセパレーション
(IHF、1kHz)
Phono MC=70dB以上
Phono MM=75dB以上
AUX、Tuner、Tape Play 1、2=80dB以上
入力間セパレーション
(入力ショート、1kHz)
Tuner⇔Phono MM=90dB以上
Tape Play 1、2⇔Phono MM=90dB以上
Tuner⇔Tape Play 1、2=90dB以上
Tape Play 1⇔Tape Play 2=100dB以上
トーンコントロール Bass=±6dB(50Hz)
トーンセレクター(ターンオーバー周波数)=300Hz、150Hz
Treble=±6dB(15kHz)
トーンセレクター(ターンオーバー周波数)=6kHz、3kHz
サブソニックフィルター 16Hz(-3dB、6dB/oct)
オーディオミューティング -20dB
ヘッドホン端子出力 120mW(8Ω)
総 合
負荷インピーダンス 4〜16Ω
定格消費電力(電気用品取締法) 260W
外形寸法 幅466x高さ182x奥行432mm
重量 20.0kg
価格 ¥175,000(1979年発売)
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