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KENWOOD L−02T 修理記録
同時修理 L−02aの修理はこちら  平成18年11月26日到着   12月7日完成
A. 修理前の状況
  • FM放送の受信はできますが,ときどきステレオ受信できなくなります。上蓋を開けて内部を目視しましたが明らかな異常箇所はありませんでした。
    →→当方へ、到着時は受信出来ず

T. 修理中の測定
  • バラック修理の上、測定する。

B. 原因
  • 経年変化による劣化。

C. 修理状況
  • RF増幅、、トラッキング、IF回路、MPX回路、修理・調整。
    出力リレー交換。
    配線手直し、補強。
    半固定VR交換。

D. 使用部品
  • 電解コンデンサー(オーディオコンデンサー使用)        83個。
    リレー                                    1個。
    半固定VR                                15個。

E. 調整・測定

F. 上位測定器による 調整・測定

. 修理費  110 ,000円     オーバーホール修理。

S. KENWOOD L−02T の仕様(マニアル・カタログより)

A. 修理前の状況
A12. 点検中 上蓋を取り、上から見る
     取扱い説明書から
       電源部は、各動作ステージごとに、独立した電源を設置し、計6巻線の2トランスを使用。
       MPX部は3電源、L・R信号分離後は、左右完全独立2電源という徹底したもの。
A12. 点検中 上蓋を取り、RFユニットの蓋も取り、上から見る。 局発に1段同調バッファー持つ。
A2. 点検中  下蓋を取り、下から見る
A31. 点検中 KENWOOD自慢の「Σドライブ」ケーブル
A32. 点検中 「76」は製造番号??
T. 修理中の測定(バラック修理の上測定した)
T1. <見方>
   上のFMステレオ信号発信器より 84MHZで 400HZ & 1KHZの 変調信号を 80dBで出す これを受信し出力を測定する
   中左端電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   中中左歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   中中右=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   中右端オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力
   下中=オシロ=H&V出力波形 上=H出力、下=V出力
   下中右上デジタル電圧計=出力電圧測定RLは切り替えて測定
T21. FM 感度、RL分離測定調整 R側
   FMステレオ信号発信器より 84MHZで 1KHZの Rのみ変調信号を 80dBで出す。
   L側出力電圧=25mV(最大50mVレンジ)
   歪み率 L出力=、 R出力=1.5%(最大3%レンジ)
   R側出力電圧=1.5V(最大2Vレンジ)
T22. FM 感度、RL分離測定調整 L側
   FMステレオ信号発信器より 84MHZで 1KHZの Lのみ変調信号を 80dBで出す。
   L側出力電圧=1.5V(最大2Vレンジ)
   歪み率 L出力=1.5%(最大3%レンジ)、 R出力=
   R側出力電圧=25mV(最大50mVレンジ)
T31. FM 感度、RL分離測定調整 R側
   FMステレオ信号発信器より 84MHZで 400HZの Rのみ変調信号を 80dBで出す。
   L側出力電圧=25mV(最大50mVレンジ)
   歪み率 L出力=、 R出力=1.5%(最大3%レンジ)
   R側出力電圧=1.5V(最大2Vレンジ)
T32. FM 感度、RL分離測定調整 L側
   FMステレオ信号発信器より 84MHZで 400HZの Lのみ変調信号を 80dBで出す。
   L側出力電圧=1.5V(最大2Vレンジ)
   歪み率 L出力=1.5%(最大3%レンジ)、 R出力=
   R側出力電圧=25mV(最大50mVレンジ)
C. 修理状況
C11. 修理前 電源基板
C12. 修理後 電源基板  電解コンデンサー30個交換
C13. 修理前 電源基板裏
C132. 修理中 電源基板裏 半田ののりが少なく半田不良ケ所
C133. 修理中 電源基板裏、 ここも、もう少し半田の、のりが欲しい
C134. 修理中 電源基板裏 新しい電解コンデンサーは小型になり、足ピッチが異なるので、穴開けする
C14. 修理(半田補正)後 電源基板裏
C15. 完成電源基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C31. 修理前 RF−MIX基板「周波数直線高精度7連バリコン」を採用。 左2番目が局発に1段同調バッファー。
       左端がフロントエンドIF・AGC 、オールプッシュプルのフロントエンドIF増幅。
C32. 修理後 RF−MIX基板 電解コンデンサー7個交換 
C33. 修理前 RF−MIX基板裏
C34. 修理(半田補正)後 RF−MIX基板裏
C35. 完成RF−MIX基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C41. 修理前 IF基板「ノンスペクトラムIFシステム」。 いったん4.5MHZに変換して帯域を確保している。
C42. 修理後 IF基板 電解コンデンサー10個、半固定VR3個交換
C43. 修理前 IF基板裏
C432. 修理中 IF基板裏 手直しで取り付けられたコンデンサー・抵抗
C433. 修理後 IF基板裏 手直しで取り付けられたコンデンサー・抵抗、出来るだけ表へ移動する
C44. 修理(半田補正)後 IF基板裏
C45. 修理中 IF基板裏 不要な半田フラックスを落とす、単純で面倒くさい長時間の作業
C46. 完成IF基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C51. 修理中 MPX基板「ノンステップ・サンプリングホールドMPX」の配線のラッピングを外し、基板を取り出す
           コストダウンの為に、コネクターを省略した為ですが、「仕事結果の善し悪し」は、お膳立てが大切、根気よく外す。
C52. 修理後 MPX基板「ノンステップ・サンプリングホールドMPX」の配線のラッピング、修理後は半田を染みこませる
C53. 修理前 MPX基板「ノンステップ・サンプリングホールドMPX」
C54. 修理後 MPX基板 電解コンデンサー22個、半固定VR12個、リレー交換
C55. 修理前 MPX基板裏  
C56. 修理(半田補正)後 MPX基板裏  
C57. 修理中 MPX基板裏 不要な半田フラックスを落とす、単純で面倒くさい長時間の作業
C58. 完成MPX基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C61. 修理前 コントロール基板
C62. 修理後 コントロール基板 電解コンデンサー14個交換
C63. 修理前 コントロール基板裏 試作器を思わせる後付部品の多さ!!
C64. 修理(半田補正)後 コントロール基板裏 手直しで取り付けられたコンデンサー・抵抗、出来るだけ表へ移動する
C65. 完成コントロール基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C71. 修理前 LED表示基板1裏
C72. 修理(半田補正)後 LED表示基板1裏
C73. 洗浄して完成LED表示基板1裏
C81. 修理前 LED表示基板裏2
C82. 修理(半田補正)後 LED表示基板裏2
C83. 完成LED表示基板2裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
C91. 修理前 主VR基板
C92. 修理(半田補正)後 主VR基板裏
C93. 完成主VR基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
CA1. パネルを取り外したので、フライホイール軸に注油する
CB1. 修理前 アースライン
CB2. 修理(半田補正)後 アースライン
CC. 修理中 後ろパネルを外し修理中
CD1. 修理前 ANT切替へ基板。 ANT=antenna
CD2. 修理前 ANT切替へ基板裏
CD3. 修理(半田補正)後 ANT切替へ基板裏
CD4. 完成ANT切替へ基板裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
CE1. 修理前 出力RCA端子
CE2. 修理後 出力RCA端子 網線で補強し、「ホットボンド」を埋める
CF1. 修理前 出力RCA端子基板裏
CF2. 修理(半田補正)後 出力RCA端子裏
CF3. 完成出力RCA端子裏。余分なフラックスを落として、コート液を塗る。
CG. パネル清掃 合わせ(重ね)構造なので、洗浄剤は控えめにする
CH. 交換部品
CI1. 修理前 上から
CI2. 修理後 上から
CI3. 修理前 下から
CI4. 修理後 下から
E. 調整・測定 FM受信感度、RL分離測定調整
 <見方>
   上のFMステレオ信号発信器より 84MHZで 400HZ & 1KHZの 変調信号を 40dBで出す これを受信し出力を測定する
   中左端電圧計=L側出力電圧測定、黒針のみ使用
   中中左歪み率計=出力の歪み率測定 左メータ=L出力、右メータ=R出力
   中中右=R側出力電圧測定、赤針のみ使用
   中右端オシロ=出力波形 上=R出力、下=L出力
   下中=オシロ=H&V出力波形 上=H出力、下=V出力
   下中右上デジタル電圧計=出力電圧測定RLは切り替えて測定
E21. FM 感度、RL分離測定調整 R側。Log1500/5=49.5dB。
   FMステレオ信号発信器より 84MHZで 1KHZの Rのみ変調信号を 40dBで出す。
   L側出力電圧=5mV(最大6mVレンジ)
   歪み率 L出力=、 R出力=0.02%(最大0.1%レンジ)
   R側出力電圧=1.5V(最大2Vレンジ)
E22. FM 感度、RL分離測定調整 L側。Log1500/5=49.5dB。
   FMステレオ信号発信器より 84MHZで 1KHZの Lのみ変調信号を 40dBで出す。
   L側出力電圧=1.5V(最大2Vレンジ)
   歪み率 L出力=0.01%(最大0.1%レンジ)、 R出力=
   R側出力電圧=5mV(最大15mVレンジ)
E31. FM 感度、RL分離測定調整 R側。Log1500/5=49.5dB。
   FMステレオ信号発信器より 84MHZで 400HZの Rのみ変調信号を 40dBで出す。
   L側出力電圧=5mV(最大6mVレンジ)
   歪み率 L出力=、 R出力=0.02%(最大0.1%レンジ)
   R側出力電圧=1.5V(最大2Vレンジ)
E32. FM 感度、RL分離測定調整 L側。Log1500/5=49.5dB。
   FMステレオ信号発信器より 84MHZで 400HZの Lのみ変調信号を 40dBで出す。
   L側出力電圧=1.5V(最大2Vレンジ)
   歪み率 L出力=0.01%(最大0.1%レンジ)、 R出力=
   R側出力電圧=5mV(最大15mVレンジ)
F. 上位測定器による 調整・測定
F1. 左下のSSGより信号を受信測定
F2. 周波数=84MHZ、変調度(Deviation)=100%、信号強度=100dBμ
F3. 入出力特性測定(上記条件) 左出力=薄(細い)色 右出力=濃い(太い)色
F4. 24時間エージング。
S. KENWOOD L−02T の仕様(マニアル・カタログより) 
型式 FMステレオチューナー L−02T
受信周波数範囲 76MHz〜90MHz
アンテナインピーダンス(2系統) A=75Ω不平衡。 B=75Ω不平衡
感度 NORMAL(75Ω)=10.7dBf(新IHF)/0.95μV(IHF)
 DIRECT(75Ω)=25.2dBf(新IHF)/5.0μV(IHF)
SN比50dB感度     NORMAL MONO=15.8dBf(新IHF)/1.7μV(IHF)
NORMAL STEREO=37.2dBf(新IHF)/20μV(IHF)
DIRECT MONO =31.2dBf(新IHF)/10μV(IHF)
DIRECT STEREO=51.6dBf(新IHF)/105μV(IHF)
高調波ひずみ率 
  (ANT・IN→Σ・OUT アンテナ入力85dBf)
         
WIDE
    100Hz  0.004%(MONO)0.015%(STEREO)
    1kHz   0.004%(MONO)0.01%(STEREO)
    6kHz    0.015%(MONO)0.03%(STEREO)
   15kHz    0.01%(MONO) 0.1%(STEREO)
 50Hz〜10kHz 0.015%(MONO)0.04%(STEREO)
NARROW
     100Hz  0.005%(MONO)0.08%(STEREO)
      1kHz   0.02%(MONO) 0.05%(STEREO)
     15kHz   0.05%(MONO) 0.5%(STEREO)
   50Hz〜10kHz 0.2%(MONO)  0.2%(STEREO)
SN比 
ANT・IN→Σ・OUT、100%変調85dBf入力)
MONO=98dB
STEREO=88dB
キャプチャーレシオ 0.9dB(WIDE) 2.5dB(NARROW)
実効選択度(IHF) NARROW= 65dB(±300kHz)
WIDE=    45dB
ステレオセパレーション 
  (ANT・IN→Σ・OUT)
WIDE     1kHz        60dB
         50Hz〜10kHz   50dB
         15kHz       45dB
NARROW  1kHz        47dB
         50Hz〜10kHz   35dB
周波数特性(ANT・IN→Σ・OUT) 15Hz〜15kHz、  +0.2dB −0.5dB
イメージ妨害比 120dB。(84MHz NORMAL)
IF妨害比 120dB。(84MHz NORMAL)
スプリアス妨害比 120dB。(84MHz NORMAL)
AM抑圧比 70dB
サブキャリア抑圧比 ローパスフィルターON =70dB 
ローパスフィルターOFF=65dB
レックキャリブレーション 440Hz、 50%変調
出力レベル&インピーダンス(1kHz、100%変調) 固定出力      = 0.75V/1Ω以下 
Σ出力(可変)出力= 1.5V/1Ω以下
マルチパス出力 垂直出力= 0.5V/3kΩ 
水平出力= 0.01V/10kΩ
ダイヤルスケール・アジャスター ±2mm
電源電圧・電源周波数 100V  50Hz/60Hz
定格消費電力(電気用品取締法に基づく表示) 28W
外形寸法 約480mm(W)×147.5mm(H)×423mm(D)
重量 約12.4kg
価格 30万円 1982年
                    l-02t-26
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